カスタマーサービスを測定し、データを最大限に活用する方法をご説明しましょう。顧客フィードバックを収集したいとお考えですか。テンプレートを使えば、あっという間にアンケートを作成・送信できます。
SurveyMonkey 2023年CXの現状レポートによると、消費者の90%が、ブランドを選ぶときにカスタマーサービスやサポートが重要だと考えています。
実際に、半数以上(57%)が、嫌な体験をしたらそのブランドの利用をやめると答えています。こわいですよね。しかし良い面に目を向けると、カスタマーサービスは、SNSや口コミと違って比較的簡単に管理・測定できる要素です。
カスタマーサービスは違いをもたらします。カスタマーサービスやサポートはまったく重要でないと答えた人は、2%に過ぎません。
では、顧客の期待を満たす(さらには超える)にはどうすればよいのでしょうか。最初に行うべきは、重要なカスタマーサポート指標に注目することです。
この記事では、企業が成功の評価に使用するカスタマーサポート指標について学びます。信頼できるデータをもたらすカスタマーサービス評価スケールの例もご紹介します。
ビジネス分野で顧客体験(CX)と言えば、ブランドの発見から購入後に至るまでのカスタマージャーニー全体を指します。各種チャネルで顧客と組織の間に生じるあらゆるやり取りと、顧客がブランドに対して持つ総合的な印象を指します。
カスタマーサービスは、顧客体験の一部です。組織が見込み客や既存の顧客に直接提供するサポートです。カスタマーサービスを担当するチームの目標は、顧客からの質問に答え、迅速に、効率的に、丁寧に問題を解決することです。
組織は、顧客体験指標を使ってブランドロイヤリティや顧客満足度、消費者感情などを予見的に追跡します。指標の中には、カスタマーサービスに特有な、予見的というより反応的なものもあります。
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カスタマーサービスのパフォーマンスを理解するために使用できる指標は、2種類あります。1つ目は、サポートチームとやり取りした顧客からフィードバックを集めるために送信する、顧客満足度アンケートです。このアンケートで集めたフィードバックは、数値化が可能なデータであったとしても、内容は主観的です。
追跡可能なカスタマーサポート指標の2つ目の種類は、サービス担当者が顧客のリクエストへの対応に費やした時間などの、インプット指標です。インプット指標を追跡すると、客観的なパフォーマンスと、顧客から得たフィードバックを照らし合わせて結論を出すことができます。
ここで、カスタマーサービス チームのパフォーマンスの評価に使用する各種顧客フィードバック指標とインプット指標をご紹介しましょう。
「当社を友人や同僚に勧める可能性はどの程度ありますか」というNet Promoter® Score(NPS)の質問はご存知でしょうか。顧客は、0(まったくない)と10(大いにある)の間で当てはまる数値を選択します。そうして得た結果は、顧客のブランドに対する忠実度を示します。
Net Promoter® Scoreアンケートは、顧客体験のどの時点でも実施できます。NPS質問は特定のイベントに結びついていないので、さまざまなコンテキストで使用できます。
カスタマーサービス フィードバック アンケートにNPS質問を含めれば、ブランドに対する顧客の忠実度にサポートがどのように影響するかを理解できます。
SurveyMonkeyで、NPS質問を含むアンケートを実施した場合、NPSスコアは自動的に計算されます。自分でスコアを計算するときは、NPS計算ツールをご利用ください。スコアの仕組みは、次のとおりです。
NPSを使用すると、顧客ロイヤリティに対するカスタマー サービス チームの影響を理解できますが、チームが顧客をどの程度サポートしているかを測定するには、顧客満足度スコア(CSAT)を使用します。(詳しくは、NPSとCSATの用途を参照してください。)
顧客満足度の質問にはさまざまな例があります。カスタマー サービス アンケートに使う場合は、「当社のカスタマー サポート チームの応答の早さについて、満足度を教えてください」のような質問が適しています。
顧客満足度アンケートでは、1を「大いに不満」として、3・5・10段階で答えてもらうのが一般的です。CSATスコアの計算には、カスタマーサービスに満足している顧客だけを含めます。
満足している顧客の数を回答者の総数で割り、100を掛けた値がCSATです。
SurveyMonkeyによる調査では、エフォートレスな体験、つまり良好な体験をした消費者の91%に、その会社を勧める意思があることがわかっています。カスタマー エフォート スコア(CES)は、顧客が製品・サービスとのやり取りを通じて何らかのタスクを達成するのに必要とする労力を測定します。
カスタマー エフォート スコア アンケートでは、「最近問題が生じた際に、当社のカスタマーサポートの協力を得て解決するのに、どの程度の労力を費やしましたか」というような質問をします。回答としては、「思ったよりずっと楽だった」から「思ったよりずっと大変だった」までの選択肢を用意します。
結果として得たCESは、0~100の値で、質問に肯定的な回答をした顧客の総数を示します。
CESを計算するには、回答の値の和を回答の総数で割ります。
初回返信時間と呼ばれることもある初回応答時間(FRT)は、カスタマーサービス担当者が顧客からのリクエスト、またはチケットに応答するまでの平均時間を測定したものです。
(合計初回応答時間÷解決したチケットの総数)×100 = FRT
合計処理時間÷コールの総数 = AHT
*合計処理時間には、合計通話時間、合計保留時間、コール後の作業が含まれます
初回解決率: カスタマーサービスへのリクエストおよびコールのうち、初回のやり取りで解決されたものの割合です。
解決までの時間: サービスチームが顧客のリクエストまたは問題を解決するまでにかかった時間の平均。
平均チケット接触数: 解決1件あたりの返答数、あるいはチケット1件あたりの返答数とも言います。カスタマーサービス担当者が、1つのリクエストまたはチケットに返答した回数の平均です。
解決済みチケット数: この指標は、カスタマーサポートのチケットのうち、何件が解決されたかを示します。この数値を、その時点で存在するオープン(未解決)なチケットの数と比較します。
チケットの再オープン率: 解決後に顧客によって再オープンされたサポートチケットの割合。チケットが再オープンされた場合は、問題が顧客の満足のいく形で解決されなかったことを意味します。チケットの再オープン率によって、カスタマーサービスがどれほど効果的かが把握できます。
解決あたりのコスト: サポートチケットの解決にかかるコストの平均です。期間を選択し、すべての業務コスト(人件費、ツールなど)を割り出します。コストを、その期間中に受け取ったチケットの数で割ります。
サポートを改善するため、顧客の不満を解消する方法を習得し、顧客フィードバックが得られる効果的な質問をしましょう。
カスタマーサービスは、いろいろな方法で測定できます。お客様の声プログラムを実施しているなら、SNSから購入フィードバックまで、顧客体験全体での顧客フィードバックに注意が向くでしょう。
Zendeskなどの顧客関係管理(CRM)ソフトウェアを使用しているなら、その中で主要なカスタマーサポート指標と顧客フィードバックを確認できます。さらに、ZendeskとSurveyMonkeyを統合すれば、フィードバックを簡単に顧客レコードと結びつけ、セグメント化した顧客リストにアンケートを送信したり、カスタマー サービス アンケートを自動化したりできます。
カスタマー サービス フィードバックのアンケートや指標にこれほど多くの種類があるのには、理由があります。優れた顧客体験とはどのようなものかを考えたとき、その定義は組織によって異なります。それだけでなく、顧客にも、優れた顧客体験の定義があります。
カスタマー サービス チームが顧客体験全般を管理できるわけではありませんが、消費者にとって最も重要なサービス品質の5つの側面を活用することはできます。
サービス品質のこのような側面を理解し、組織やチームにとって有意義な領域をカバーしましょう。そうすれば、適切な質問と重要な指標を選んで焦点を当てることができます。
顧客の期待を上回っているかどうかを確認するために、どのような指標を調べ、どの領域をカバーすべきかが分かりました。しかし、カスタマー サービス アンケートで何を聞けば、信頼性の高い結果が得られるのでしょうか。
カスタマー サービス フィードバックを得るための質問を作成するときに重要なのは、質問だけではありません。回答の選択肢、つまりカスタマー サービス スコアの生成に使う回答が重要なのです。例を見てみましょう。
続いて、さまざまなカスタマーサービス評価スケールの概要をご紹介しましょう。いつ数字を使って、いつ言葉を使うべきか、選択肢の数はいくつがいいか、などもご説明します。
新しいモバイル機器のセットアップ方法がわからなくてカスタマーサービスに電話したとしましょう。担当者につながるまでに20分以上待たされましたが、応対してくれた担当者はとても親切で、こちらの質問に的確に答えてくれました。(正しく動作させるには、まだいくつかの手順が必要です。)
通話が終わった後、アンケートが届き、「全体的に、カスタマーサービス体験は好印象でしたか」と聞かれました。答えは「はい」か「いいえ」のどちらかです。
あなたなら、どう答えますか。カスタマーサービスの担当者はものすごく親切で共感力があり、時間をかけて問題を解決してくれました。しかし、担当者につながるまでに長時間待たされた上、残念ながら通話中にセットアップを終えることはできませんでした。そこで、あなたは「いいえ」を選択します。
この顧客フィードバックから、会社は何が学べるでしょうか。ごくわずかですよね。このような場合、リッカート尺度のような、5段階または7段階の評価スケールを使って回答してもらう方が、会社が得られるものは多いはずです。
全体的に、カスタマーサービスから提供されたサポートにどの程度満足しましたか。
5段階のスケールを使用すると、中立的な選択肢を含められるだけでなく、肯定的または否定的な回答からもその程度の違いを理解することができます。「非常に満足」・「非常に不満」という選択肢を加えれば、7段階のスケールになります。
「当社のカスタマーサービスでの体験を10段階で評価してください。」
標準的な数値評価スケールを提示すると、多くの人が、1が悪くて10が良いと直感的に理解できます。また、その数字は、直接カスタマー サービス スコアとして使用できます。
しかし、数値のスケールには、主観的で、顧客の感情をつかみにくいという性質があります。顧客は極端な数値を避けるかも知れませんし、中間の数値をフィードバックとしてもらっても、サービスチームのパフォーマンスを測る上であまり役に立ちません。
言葉のスケールを使うと、回答者は自分の体験について考えを巡らし、正確な記述を選ぼうとします。
「当社のカスタマーサービス担当者の対応は良かったですか、悪かったですか。」
数値のスケールと言葉のスケールで考えた場合、数値と言葉を組み合わせて使うと、スケール上の数字が何を意味するのかがわかりやすくなります。その良い例が、NPSアンケートの質問です。10段階の評価スケールを使っていますが、両端に「まったくない」・「大いにある」と書かれています。
言葉や数値以外にも、たとえば顧客満足度の評価スケールに絵文字を使う組織が増えています。笑顔、普通の表情、しかめっ面の絵文字を使ったスケールは、元々、医療分野で使用する痛みの評価用に開発されました。患者に、自分の痛みのレベルに該当する顔を指してもらい、医師がそれを痛みの程度を示す数値に変換します。
この痛みのスケールは、カスタマーサービスの満足度にも応用できます。絵文字は、簡単な視覚的サインであり、言語や文化に関係なく理解できるので、とても便利です。また、たくさんの選択肢に目を通したり、自分の感覚がどの数字に該当するのかを考えたりしなくても回答できるため、より多くの人が回答してくれる可能性があります。
絵文字と同様に、星による評価を使って、サービスやヘルプ生地などの効果を顧客に聞くこともできます。
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Net Promoter、Net Promoter Score、NPSは、Satmetrix Systems, Inc.、Bain & Company Inc.、Fred Reichheldの登録商標です。