カスタマーエフォートスコアの利用方法

突然ですが、最近体験したカスタマーサービスをいくつか思い出してみてください。良い体験もイマイチな体験もあったことでしょう。どんな場合に良い体験だと感じましたか?多くの人は、質問に対する回答を素早くかつ手間なく得られた場合だと答えます。うなずけますね。誰だって何かをする方法や使い方を知るために必要以上の時間を費やしたくはありませんから。さらに言うと、顧客とのやり取りの成否を測定する場面では、顧客の全体的な満足度より体験の容易さの方が実は重要な場合があります。顧客満足度のプロたちはこの点に注目し、顧客満足度調査の新しい指標であるカスタマーエフォートスコアを取り入れました。

それでは、カスタマーエフォートスコアとは何か、この指標の重要性、そして顧客ライフサイクルのさまざまな段階でアンケートを使って測定する方法を確認していきましょう。

カスタマーエフォートスコアは、顧客への個別対応に関して成功、すなわち顧客にとっての容易さを測る便利な指標です。具体的には、次のような質問で探っていきます。

「[会社名]のおかげで問題への対処が楽になった。」

a. 強く同意する
b. 同意する
c. どちらとも言えない
d. 同意しない
e. まったく同意しない

戻ってきた回答からは、顧客が問題を解決するためにどれだけ労力を費やさなければならないと感じているかを把握できます。顧客体験に関して言えば、カスタマーエフォートスコアは重要な事業価値をもたらします。Harvard Business Reviewによると、手間が少なくて済んだと回答した顧客の94%がその会社から再び製品を購入し、88%は購入金額が高くなるといいます。

カスタマーエフォートスコアは、ビジネスの評判にも影響します。手間が少なくて済んだ顧客は、そのわずか1%しか会社の悪い点を他者と共有しませんが、多くの労力を費やした顧客は実に81%が悪い点を他者と共有します。

この辺で「顧客管理プロセスのどの時点でこのスコアを測定すればいいんだろう」という疑問が沸いてきませんか?

答えは「どこでも」です。

カスタマーエフォートスコアは快適な顧客体験を妨げている障害を見極め、対処するために測定します。つまり、エンゲージメントのさまざまなポイントで顧客に費やさせた労力について質問しなければなりません。特に考慮すべき重要なタッチポイントがこちらです。

  • カスタマーサポートやカスタマーサクセス担当者との個別のやり取りの後
  • ユーザーが製品の特定のタスクを完了したとき
  • 会社が提供している総合的な情報をユーザーが個別に利用した後(ヘルプセンターの記事を読んだ後など)

このような状況の直後(またはできるだけ早く)に、顧客の労力に関する質問をするよう心がけてください。顧客の体験を常に気にかけるようになり、実用的なフィードバックをタイムリーに収集できるようになります。

では、カスタマーエフォートスコアはどのように測定すると思いますか?そう。もちろんアンケートです!

カスタマーエフォートに関する質問は、単純な複数選択肢の質問で行えます。さらにその後に自由形式の質問をして、その評価を付けた理由を尋ねることもお勧めします。

たとえば次の通りです。

1. 「サポート担当者のおかげで、簡単に問題に対処できた。(「1」は強く同意する、「5」はまったく同意しない)」

a. 5
b. 4
c. 3
d. 2
e. 1

2. 「その番号を選んだ理由を簡単に説明してください。」

アンケートを送信する段階になったら、選択肢がいくつかあります。アンケートへのリンクをカスタマーサポートやカスタマーサクセス担当者から顧客に提供してもらう、複数の顧客にメールで一斉送信する、Webサイトに埋め込むといった方法です。

顧客体験の指標は他にもたくさんあり、カスタマーエフォートスコアの測定が必ずしも会社にとって最適な選択肢とは限りません。次の長所と短所を考慮して、使用するかどうかを判断してください。

  • 顧客体験の1つの側面のみを追跡するため、複雑で多面的な問題を単純化しすぎるリスクがある
  • 顧客の体験後すぐにフィードバックを集めた場合にのみ有効

顧客も暇ではありません。製品やサービスでのやり取りが簡単、迅速で、時間を費やす価値があることを期待し、望んでいます。カスタマーエフォートスコアを利用して、顧客の期待に応えられているかどうかを確認し、体験を向上させるための新たなチャンスを見つけましょう。組織が顧客の労力を軽減する対策に投資すると、顧客維持など、会社にとって一番重要な点で大きな見返りが得られます。

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