アンケート結果が、調査対象である母集団の考えと完全に一致することは、恐らくありません。
しかし、許容誤差カルキュレータを計算すれば、どれくらい近いかを把握することはできます。この便利なツールは、許容誤差を計算し、データの精度を信頼できるものにするための必要回答者数を教えてくれます。
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許容誤差は、信頼区間とも呼ばれ、アンケート結果が母集団全体の見解をどれだけ反映しているかを示す期待値です。アンケート調査とは、大きなグループ(ターゲット市場または母集団全体)を小さなグループ(アンケート回答者)に代表させるという、難しい作業なのです。
許容誤差は、アンケートがどれだけ効果的かを測る方法ともいえます。許容誤差が小さければ小さいほど、アンケート結果に自信を持てるでしょう。許容誤差が大きければ、母集団全体の見解から乖離していることになります。
許容誤差とは、その名のとおり、アンケートで得た実際の数値の上下の幅を指します。たとえば、「はい」と答えた人が60%で許容誤差が5%の場合、母集団全体では55%~65%の人が「はい」と答えると考えられます。
n = 標本サイズ • σ = 母標準偏差 • z = Zスコア
求める信頼レベル | Zスコア |
80% | 1.28 |
85% | 1.44 |
90% | 1.65 |
95% | 1.96 |
99% | 2.58 |
ここで、許容誤差の計算例を見てみましょう。
たとえば、新製品の名称をAとBのどちらにするかを決定したいとします。ターゲット市場には40万人の潜在顧客がいます。この人数が総母集団です。
その潜在顧客のうち、600人にアンケートを実施することにしました。これが標本サイズです。
標本サイズを計算するには、標本サイズの計算を参照してください。
アンケート結果を見ると、回答者の60%がAという名前を選びました。ここで許容誤差カルキュレータに信頼水準を入力しなければなりません。
この数値は、標本が母集団全体の傾向を正確に反映していることをどれだけ確信できるかを表します。通常は、90%か95%、99%に設定します。(「信頼水準」と「信頼区間」を間違えないようにご注意。「信頼区間」は「許容誤差」の別名です。)
上の許容誤差カルキュレータにこの例の数値を入力してみましょう。許容誤差は4%と出ました。
回答者の60%がAという名前を選んだことを思い出しましょう。この許容誤差が意味するのは、95%の可能性でターゲット市場の潜在顧客全体の56%~64%がAという製品名を好むだろう、ということです。
56と64は、標本から得た回答を挟んで、許容誤差を引いた値と足した値です。
すでに述べたように、許容誤差がわかれば、アンケートの標本サイズが適切かどうかがわかります。
許容誤差が大きすぎるなら、標本サイズを増やした方がいでしょう。回答者の傾向が、母集団全体の傾向に近づくからです。
そのためには、アンケートをより多くの人に送る必要があります。
標本サイズカルキュレータなら、アンケートに必要な人数がすぐにわかります。
統計的有意性を計算したいですか?A/Bテストカルキュレータをお試しください。
許容誤差の計算方法とアンケート結果への影響はおわかりいただけたでしょうか。では、これらのコンセプトをアンケートのデザインに組み込む手順を見ていきましょう。
詳しい解説については、母集団を推定する方法をご覧ください。
SurveyMonkey Audienceには、数百万人に及ぶ回答者が登録されています。