データから最大限の洞察を得るには、正しい質問をする必要があります。市場調査では、選択回答形式の質問を使うことで、アンケートの回答率を高め、データを素早く収集することができます。
選択回答形式の場合、質問が簡潔で、回答の選択肢が用意されています。最もシンプルな回答は「はい/いいえ」ですが、製品のどこが気に入っているかを5つの選択肢から選んでもらうこともできます。
では、効果的な質問の重要性について掘り下げるために、選択回答形式の質問がいかに有効なツールであるかを見てみましょう。
選択回答形式の質問では、あらかじめ用意した回答の選択肢を回答者に提示します。回答者は、「当てはまる/当てはまらない」、「はい/いいえ」、「強く同意する~まったく同意しない」といった回答を選択します。質問する側が回答の範囲を限定し、回答者がその中から自分の意見に合ったものを選ぶという点で、自由回答形式の質問とは異なります。
選択回答形式の質問には、定量分析に使うデータが収集できるという利点があります。多くの回答者からデータを集め、回答を簡単に比較・分析することができます。
選択回答形式の質問は、統計的な傾向を観察し、回答の変化を追跡したいときによく使用されます。たとえば、「最近カスタマーサービスを利用したときの体験を『非常に不満』から『非常に満足』までで評価してください」という質問をすれば、カスタマーサービス部門の効率を反映した、数値化できる回答が得られます。
選択回答形式の質問では、限られた数の選択肢を用意しますが、その数や範囲はさまざまです。回答の選択肢が2つしかないものもあれば、もっと多いものもあります。
皆さんがよく目にするであろう種類をここでご紹介しましょう。
複数選択肢の質問は、選択回答形式の中でもよく使われるタイプです。このタイプの質問では、回答者が、自分に当てはまる回答を選択します。広範な選択肢を用意すれば、それぞれに合った回答を見つけてもらうことができます。
複数選択肢の質問は、次のような形式です。
評価スケールの質問(順序質問ともいう)では、用意したスケール上で回答を選択してもらいます。標準的なスケールは0~10ですが、0~100にすることも可能です。
以下は、Net Promoter® Score(NPS®)アンケートで使われる評価スケール質問の例です。