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顧客満足度KPI 14選: 主要な指標と測定方法

顧客満足度KPI 14選: 主要な指標と測定方法

顧客満足度を測定すると、顧客体験(CX)を包括的に記録できます。複数の顧客満足度KPIを使用すれば、ブランドに対する顧客の反応を徹底的に理解することができます。これらの指標は、顧客のロイヤリティーの測定、離れて行きそうな顧客の特定、離脱率の低下、新規顧客の獲得に役立ちます。 

フィードバックを収集することで、具体的なデータを使って顧客体験指標をモニタリングできます。フィードバックへの対応は、タッチポイントや顧客体験の改善につながります。 

すべてのタッチポイントでカスタマージャーニーが合理化されれば、顧客満足度は自然と高まります。それを足場にして、利益を伸ばし、顧客離脱率を下げ、ブランドのファンを増やすことができます。悪くないでしょう?

ビジネスを成功させるために追跡すべき14の顧客満足度KPIをご紹介するので、ぜひ最後までお読みください。

顧客満足度KPIは、ある会社の製品・サービス・やり取りに顧客がどの程度満足しているかを測定した指標です。

顧客満足度KPIを測定し、そのデータに基づいて行動を起こすことは、顧客体験を改善するための確かな方法であり、顧客満足度を高め、顧客維持率から全体的な収益に至るすべてを向上させます。

実際、ブランドを利用してポジティブな体験をした顧客の91%が、その企業を薦めるという調査結果があります。 Temkin Groupの調査によれば、顧客の77%が、ポジティブな体験を1回しただけでそのブランドを友人に薦めると答えています。

顧客満足度は、企業がターゲット層のニーズや要望にどれだけ応えられているかを示す重要な指標です。高い顧客満足度を達成するためには、顧客の嗜好や問題、期待を深く理解する必要があります。 

最終的な目標は、顧客満足度を向上させ、利益性の高い持続可能なビジネスを構築することです。

顧客満足度の測定は成功への鍵。数値化できる明確な指標は、モニタリングすべきインサイトの把握や、顧客満足度を改善するための戦略の開発など、さまざまなメリットをもたらします。顧客満足度KPIを測定し、行動を起こすことの最大のメリットについて詳しく見てみましょう。

顧客満足度を測定すると、顧客が満足している点、または不満を感じている点を把握できます。顧客体験を理解すれば、カスタマージャーニーの中でエフォートレベルが高い領域を特定し、ピンポイントで改善することができます。

顧客は、カスタマーサービスはすばらしいが、製品の方はいまひとつだと思っているかも知れません。サービスは便利だが請求手続きが不便だと思っているかも知れません。それとも、顧客体験を全体的には評価しているが、不満を感じている製品が1つだけあるのかも知れません。そうであれば、修正は簡単です。

どんな問題でも、それが何であるかを把握しない限り修正できません。問題を正確に把握すれば、反対に強みを活かすこともできるようになります。 

顧客は新規に獲得する方が、維持するよりもコストがかかるもの。新規顧客の獲得にかかるコストは、既存顧客の維持に比べて5~25倍にも上ります。

顧客は、満足度が高いほど競合他社に乗り換える可能性が低いため、顧客満足度を改善すれば顧客維持率が高まります。 

Appleとコストコに共通するものは何でしょうか。一貫して同社の製品やサービスを選択する、忠実な顧客基盤です。

会社のサービスや製品に満足している顧客は、ブランドロイヤリティーが高いと考えられます。現に、Apple製品なら何でも購入するというファンが世界中に大勢います。

顧客を満足させる体験を生み出せば、顧客は、必要なときに会社のことを思い出して戻って来てくれます。

顧客は、格別に良い、あるいは格別に悪い体験をしたときに、そのブランド体験を共有しようとします。SNSの力を利用して、顧客は苦情や賛辞を増幅された形で拡散することができます。質の低いカスタマーサービスが原因で印象の悪いやり取りが1回生じただけで、重大な結果につながる可能性があります。

優れた顧客体験を提供すれば、ポジティブなブランド評価が簡単に維持できます。顧客が、会社のサービスにどれだけ満足しているかを友人や同僚に話してくれるので、会社は無料で宣伝効果が得られます。 

収益は、すべての企業が追跡している絶対不可欠な指標です。うれしいことに、顧客満足度の測定・追跡・改善は、収益の増加につながります。「完全に満足している顧客」は、「まあまあ満足している顧客」に比べて2.6倍の収益をもたらします。

収益を増やすためには、顧客満足度を改善することで顧客生涯価値を高め、顧客離脱率を下げます。顧客生涯価値が高まれば、新規顧客の獲得により多く投資して、新たな事業を開拓し、利益の増加につなげることができます。 

満足している顧客は、商品を購入してくれるだけでなく、ブランドとの間に継続的な関係を育みます。これが、長期的なロイヤリティーにつながります。

このような顧客は、リピート客となり、他の人にブランドを薦め、ブランドの商品に積極的に関心を持ってくれます。顧客の期待に一貫して応えることで忠実な顧客基盤を確立し、持続可能な成長と肯定的な口コミマーケティングに貢献してもらいましょう。

企業の多くは、どのような変更が顧客満足度に影響するかを把握しているつもりで、自分の仕事さえこなせば結果もついてくると考えていますが、それは往々にして間違っています。

顧客に直接質問して満足度を測定すれば、データに基づいて方向性を決めることができます。顧客満足度の重要性を考えれば、測定や検証を行わずに憶測や思い込みで物事を進めるべきではありません。 

顧客体験(CX)チームは、顧客満足度アンケートを使ってタッチポイントにおける満足度を測定します。評価が一貫して低いなら、CXマネージャーは、カスタマージャーニーや製品に問題があると考える必要があります。

一般に企業の多くは、まず自身の優先事項に集中的に取り組みます。しかし、顧客のニーズを真に満たすためには、顧客中心のアプローチを取るべきです。

そのために必要なのが製品テストです。テストを実施すれば、予定している変更や新製品に対する顧客の感情を理解し、それが事業に及ぼす影響を把握することができます。

まず、収益よりも顧客のことを考えるようにすると、全体的な顧客体験の向上につながります。それにより、顧客が満足し、ブランドへのロイヤリティーが高まります。 

優れたカスタマーサービスを提供すれば、同業他社より優位な立場に立つことができます。

実際に、平均を有意に上回る顧客体験を提供している企業の89%が、競合他社より優れた財務実績を上げています。

企業がターゲット層を理解するために使用している顧客満足度指標には、次のようなものがあります。

  • 総合的な満足度(姿勢): 満足体験に対する消費者の総合的な意見を示します。
  • 顧客ロイヤリティー(感情・行動): 製品・サービスをリピート購入する可能性の高さを示します。
  • 一連の属性満足度(感情・認知): 製品・サービスの特定の属性に対する顧客の満足度を示します。
  • リピート購入の意思(行動): 消費者がそのビジネスのリピーターになる可能性を示します。

企業は、これらの満足度指標を利用することで顧客の体験を包括的に理解し、改善点を特定することができます。

顧客満足度は、1つのスコアではなく、ここで解説する複数のKPIを合わせたものです。

顧客満足度スコアを使うと、企業や製品、サービスに対する顧客満足度をダイレクトに測定することができます。全体的な満足度のモニタリングだけでなく、製品やサービスに潜む改善領域の特定も目的としています。 

CSATを業界ベンチマークと比較すれば、業界内での会社の立ち位置が確認できます。この指標は、顧客維持率の管理・改善、ひいては顧客関係の改善に役立ちます。

CSATアンケートではユーザーに「[会社/製品/サービス]全般についてどの程度満足していますか」と質問します。回答は1(大いに不満)~5(大いに満足)の5段階で選択できます。

CSATのスコアは、次のような式で求めます。 

  • (満足しているという回答の数 ÷ 回答総数)x 100 = CSAT
一般的なNPSアンケート質問のスクリーンショット

Net Promoter Score®は、顧客ロイヤリティーのレベルをモニタリングするための指標です。今では世界中のブランドが顧客ロイヤリティーの追跡における主要な方法と位置づけています。 

NPSでブランドロイヤリティを測定することで、顧客のブランドに対する反応を長期的に追跡できます。顧客体験の改善戦略を実施しながらこの値を定期的に確認し、満足度が向上していく様子を追跡しましょう。 

NPSアンケートは非常にシンプルかつ効果的なアンケートなので、ロイヤリティーを測定する方法としてとても重宝します。必要なのは、「当社を友人や同僚に薦める可能性はありますか」という定番の質問だけです。回答は、1~10の尺度で選択してもらいます。 

回答者は、次の3つのグループに分類されます。

  • 批判者(0~6): サービスや製品に不満を持ち、ブランドの評判にマイナスの影響を与える可能性がある顧客。
  • 中立者(7~8): 企業に対して良くも悪くも関心がなく、競合他社に乗り換える可能性がある顧客。
  • 推奨者(9~10): 企業に忠実で、肯定的な口コミを通じて新規顧客を獲得してくれる顧客。

NPSを求めるには、NPS計算ツールか次の計算式を使います。

  • 推奨者の% – 批判者の%=NPS

このスコアを競合他社や業界平均とベンチマーク比較し、顧客が会社に対してどのように感じているかを把握しましょう。

カスタマーエフォートスコアは、顧客が企業との特定のやり取りを完了するために必要な相対的なエフォート(労力)を測定する指標です。重要なタッチポイントでのエフォートを数値化して、顧客体験を円滑化することを目的としています。 

サポートへの問い合わせや商品の購入など、企業との何らかのやり取りに労力がかかりすぎると感じた顧客は、そのやり取りを放棄します。顧客の労力を減らせば、顧客体験がスムーズで摩擦のないものになるでしょう。 

主要なタッチポイントでのやり取りを終えた顧客に、CESアンケートを表示しましょう。質問は「[会社名]では[タッチポイント]が簡単にできた」という文にして、回答を1(当てはまる)~5(当てはまらない)で選択してもらいます。

CESスコアは、次のような式で計算します。

  • 回答の合計 ÷ 回答総数= CES

顧客フィードバックに基づいて行動を起こすことで、各タッチポイントでの顧客体験を改善し、エフォートを減らして全体的な満足度を高めることができます。顧客は、労力をかけずにやり取りが簡単なブランドを好みます。

顧客維持率は、顧客が離れていくのを企業がいかに効果的に防いでいるかを示します。

顧客が継続して購入しているなら、製品やサービスに満足している可能性が高いと言えます。逆に、顧客維持率が低ければ、顧客が企業に失望している可能性があります。

顧客維持率を測定すると、顧客体験管理の戦略が効果を上げているかどうかを判断できます。顧客ロイヤリティーと顧客維持率の向上は、利益の増加と顧客生涯価値の向上につながります。

顧客維持率を出す計算式はこちら。

  • [(期間終了時の顧客の数 - 期間中に獲得した新規顧客数)÷ 期間開始時の顧客の総数] x 100

初回解決率(FCR)は、顧客の最初のやり取りにおいて問題がどれだけ解決されたかを示す指標です。顧客は、問題が複数の部署・担当者に回されることなく早く解決されることを望んでいます。 

初回解決率は、次の計算式で求めます。

  • 最初のやり取りで解決されたインシデントの数 ÷ インシデントの総数 = FCR

顧客生涯価値(CLV)は、1人の顧客が会社を利用する期間全体を通じて生み出す収益の額を示します。顧客が初めて購入した時から最後に購入した時まで、すべての購入が考慮されます。 

平均CLVが高いということは、定期的にリピート購入している顧客がいることを示唆します。反対にCLVが低ければ、一度は購入した顧客が二度と購入しない状況が推測されます。つまり、製品やサービスが顧客の期待を満たしていない可能性があるということです。

CLVをモニタリングして改善することで、顧客の離脱を減らして収益を増やす方向に舵を切ることができます。顧客生涯価値は、次のように計算します。

  • 平均顧客単価 x カスタマージャーニー全体の購入回数 = CLV

CLVは特定のセグメントや個別の顧客ごとでも、企業全体でも計算できます。 

初回応答時間は、顧客が最初にリクエストまたはチケットを送信してから、サービス担当者が返信するまでにかかる時間(日数・時間数・分数)を示します。会社の優先事項や目標に応じて、営業時間数または通常の時間数で計算します。

初回応答時間は、次の式で求めます。 

  • 初回応答時間の合計 ÷ チケットの数 = 平均初回応答時間 

顧客への初回の応答は、信頼関係を築く上で重要です。会社によって目標は異なるものの、次のようなベンチマークが参考になるでしょう。

  • 企業が顧客からのメールに返信するまでに、平均12時間10分かかっている
  • メールに1時間以内に返信することを目標とすべきで、15分以内に返信できればワールドクラスのサービスと言える
  • SNSでの対話には1時間以内に応答する
  • 電話サポートでは、顧客を3分以上待たせない

平均解決時間(ART)は、顧客の問題を解決してチケットを閉じるまでにかかった時間の平均です。この値を見ると、顧客の問題をどれだけ効率的に解決しているかがわかります。

平均解決時間は、次のように計算します。

  • 解決したチケットの合計解決時間 ÷ 解決したチケットの数 = ART

平均解決時間には、通常の時間数ではなく営業時間数を使用するのが普通です。どの値を目標にすればよいかがわからない場合は、MetricNetが発表している業界平均の8.85営業時間を参考にしましょう。ただし、数値は状況によって大きく異なります。 

リピート購入率は、会社から複数回購入した顧客の割合です。多くの業界で、年間収益のかなりの部分をリピーターが生み出しているため、この指標は非常に重要です。

リピート購入率は、次のような式で簡単に計算できます。

  • (複数回購入した顧客の数 ÷ 顧客総数)x 100 = リピート購入率

カスタマー ヘルス スコアは、ブランドやサービス・製品に対する顧客の満足度を測定したスコアで、顧客がサービス・製品を更新または追加購入するかどうかを示す優れた指標です。

カスタマーヘルスは、エンゲージメントと満足度を評価したスコアで、これを社内標準のスコア(A・B・C・D、1~100など)に変換することができます。 

この指標は、顧客のヘルスを簡単に評価するのに役立ちます。満足しているが返信がない顧客を追いかけてサブスクリプションを更新する意思があるかどうかを確認する代わりに、サブスクリプションをキャンセルしかけている評価Dの顧客に対応することが可能になります。

SNSは、エンゲージメントや共有、対話、コメントを目的に設計されており、個人の意見を世界中に広めることができます。

およそ28億2千万人がSNSを利用しています。その28億2千万人の中には、あなたの会社の顧客も含まれているはずです。顧客は、あなたの会社についてどんなことを書いているのでしょうか。

SNSでは、ブランドに対する感情を収集し、タグの付いた投稿や投稿への返信、ダイレクトメッセージをモニタリングすることができます。このように、顧客からフィードバックを集める上で、SNSは最適な場所と言えます。

顧客からの苦情は、やり取りや製品・サービス体験、ブランドイメージに基づいた批判的なフィードバックです。 

批判的なフィードバックは特に重要なのですが、それは、不快な体験をした顧客の大部分が体験に関する意見を寄せてこないからです。満足できなくなった顧客は、黙って他社に乗り換えます。

苦情は、多いか少ないかに関わらず、何らかの問題が発生していることを知らせるサインです。一人がネガティブな体験をしているなら、同じ体験をした顧客が複数いると考えられます。積極的なモニタリングを行わないと、否定的な顧客体験に気づかず、当然ながら改善もできません。

顧客から苦情を受けて初めて修正に取り掛かるだけでは、もう十分ではありません。高い顧客満足度を実現するには、予見的な姿勢が不可欠で、それは顧客の意見を定期的に聞くことから始まります。フィードバックをモニタリングすれば、不満の種を小さいうちに特定することができます。 

顧客満足度の改善に欠かせないのが顧客レビューです。レビューを読んだ顧客は、自分と同じような消費者が製品を気に入ったかどうか、自分と同じように感じているかどうかを特定することができます。

顧客の88%が購入を決定する際にオンラインレビューを参考にしていることから、顧客レビューには、ブランドの商品の成否を左右する大きな影響力があることがわかります。

消費者は、他の購入者からのレビューを信頼しています。なぜなら、偽って肯定的なレビューを書いても何ら得するわけではないことを知っているからです。時間を割いて肯定的なレビューを書いている購入者は、本当に製品が気に入ったからそうしているのです。 

レビューには、製品・サービスについて顧客がどう思っているかを示す情報が多く含まれています。この情報に基づいて、製品・サービスのうまく行っている点、改善の必要な点を特定すれば、データを行動に変換して顧客体験を改善することができます。  

店舗での体験を評価してもらうアンケート質問のスクリーンショット

優れたカスタマーサービスの定義は、組織ごとに異なります。国道沿いのビジネスホテルに宿泊する顧客は、5つ星ホテルのようなサービスを期待していないでしょう。そのため、優れたカスタマーサービスとは何かを考えたとき、答えは一つではありません。 

しかし、会社や業界を問わず共通する点をすべて実現すれば、優れたカスタマーサービスが提供できます。次のような点が挙げられます。

  • 顧客体験・カスタマージャーニー全体に関与する 
  • 知識に基づいた有益で親切なサービスを一貫して提供する 
  • 顧客の期待を超え、ニーズに予見的に応えることで、顧客を満足させる

カスタマー サービス フィードバック アンケートを使って担当者のパフォーマンスを総合的にモニタリングしましょう。

会社として達成したい成果は、具体的にどのようなものでしょうか。目標が顧客満足度への取り組みのロードマップとなるため、まずは会社の短期・長期目標を特定することが重要です。

達成したいのは、顧客維持率の改善、肯定的なフィードバックを増やすこと、それともサービス品質全体の向上でしょうか。明確で測定可能な目標があれば、戦略を立て、顧客のニーズや期待に応える取り組みの効果を測定することができます。

実用的な結果を得るためには、いくつかの条件があります。たとえば、誰にアンケートを送信するか。

カスタマーサービスに対する満足度を測定したいなら、カスタマーサポートとやり取りした顧客に、やり取りの直後にアンケートに答えてもらう必要があります。簡単なことですよね。では、カスタマー エフォート スコア アンケートの場合はどうでしょう。Net Promoter Scoreアンケートは?

市場調査の目的を丁寧に検討しましょう。 

インサイトとそれに基づく対策には、アンケート質問の内容が如実に反映されます。適切な質問をして、カスタマージャーニーを改善し、ブランドロイヤリティーを高められるような顧客満足度の向上に取り組みます。目標に沿っていない質問をした場合は、満足のいかない結果になりかねません。

適切な質問をするために有効なのが、顧客満足度アンケートテンプレートの利用です。テンプレートを使えば、すばやく簡単に市場調査が実施できます。SurveyMonkeyのテンプレートは、実用的なインサイトを確実に得られるように専門家が作成しています。

顧客満足度KPIが計算できたところで、次に何をしたらよいのでしょうか。

結果を分析してプロセスの改善点に優先順位を付けましょう。

目的がプロセスの改善であれ、新しいテクノロジーの導入であれ、ただ顧客のメールに早く返信することであれ、顧客満足度フィードバックは、持続的なアクションの推進に役立ちます。

加えて、顧客満足度KPIを正確に把握するための取り組みを設定しましょう。

感情分析を利用すれば、顧客が最も頻繁に使用しているキーワードやフレーズを追跡し、感情を自動分析することができます。それにより、トレンドの特定や問題の検出、自由回答のフィードバックの理解が簡単になります。

CSATの低い回答が届いたときにチームに通知が送信されるように設定しておけば、すばやく対処できます。

数ある顧客満足度KPIは、それぞれカスタマージャーニーの異なる側面を測定します。それを組み合わせる際のベストプラクティスも多数あります。次の点に注意しましょう。

どの顧客満足度KPIを追跡すべきでしょうか。顧客維持率か、平均解決時間か、それともカスタマーサービス満足度?

複数の顧客満足度KPIを使うのはどうでしょうか。

「他よりも優れた」指標が1つあるわけではありません。初回応答時間と顧客生涯価値は、どちらも顧客満足度を示すことに違いはありませんが、顧客体験に影響するカスタマージャーニーの異なるタッチポイントを測定対象としています。

そこで複数の指標を追跡するとして、ではどれを選べばよいのでしょうか。会社の目標をもう一度見直し、それに合った指標を選びましょう。

顧客と良好な関係を築くために最も有効な手段は、顧客の意見を大切にしている姿勢を示すことです。日常の中で誰もが多くのアンケートを受け取っていますが、自分の意見が本当に反映するとは思えないため、あまり答えないのが一般的ではないでしょうか。

実際に気にかけていることを示す方法はいくつかありますが、最善策は、フィードバックに基づいて変更を行うことです。自分の意見が聞き入れられたことに気づいた顧客は、今後、意見を寄せてくれるようになります。

顧客満足度は、業種によって大きく異なります。インターネット サービス プロバイダーの平均スコアが低く、ソフトドリンク会社に対する満足度が高いことは、ほとんどの人にとって驚きではないでしょう(おいしいですからね・・・)。

しかし、自分のスコアが低かった場合に、他社や業界のベンチマークを引き合いに出して言い訳するのはやめましょう。顧客をできるだけ満足させたい、喜ばせたいと考えるなら、競争相手は自分自身だからです。満足している顧客は、そうでない顧客ほど価格に敏感ではありません。

しかし、他社や業界のベンチマークは、自分のスコアが競合他社と並んでいるか、通常の範囲から外れているか、そうだとしたらどのような措置を講じるべきかを特定する上で、参考になります。 

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顧客は、忙しい中でフィードバックの提供に時間を割き、あなたの事業の改善に役立とうとしているのですから、そのフィードバックに基づいて行動を起こさなかったら、顧客の時間と自分の時間の両方を無駄にすることになります。

フィードバックの中には対応しやすいものとそうでないものがありますが、大切なのは、寄せられた意見に実際に目を通していることを顧客に実感してもらうことです。変更の必要性を裏付ける、説得力のあるフィードバックが届いたとき、実際にそれを元に変更を加えれば、顧客満足度の向上につながり、結果としてビジネスが繁栄します。 

顧客満足度を測定することは、長期的な進捗の追跡にも役立ちます。

顧客体験や製品ラインに加えた変更が顧客満足度にどのように影響しているかを確認できるため、成功している点、失敗している点を把握することができます。 

顧客は、顧客体験の受動的な受け手として扱うだけではもったいない存在です。ぜひ、顧客体験の改善プロセスに関与する能動的な参加者になってもらいましょう。これは、さまざまな方法で実現できます。

顧客フィードバックを採用して終わり、ではありません。フィードバックループを閉じて、顧客との対話を継続させましょう。最終的には、顧客の声(VoC)プログラムを実施することになるでしょう。

VoCプログラムは、ブランドと顧客のやり取りを体系的に収集・分析・追跡するもので、顧客満足度を改善するための継続的な取り組みです。

顧客のニーズや期待を理解するためには、顧客満足度指標の分析とレポートが欠かせません。企業は、顧客満足度データの分析を通じて、改善点や顧客の期待を超える機会を特定することができます。顧客満足度指標のレポートは、長期的な進捗の追跡やデータに基づく意思決定に役立ちます。測定・分析・レポートを継続的に行うことで、変化する顧客のニーズに対応し、顧客満足度を高く維持することが可能になります。

顧客満足度指標を分析する際のベストプラクティスをいくつかご紹介しましょう。

  • データの正確性を確保する: 有効な顧客満足度データを得るためには、信頼できるデータ収集方法と一貫したアンケート手法を使用することが大切です。
  • キャンペーンごとに顧客満足度を測定する: キャンペーン別の顧客満足度を測定すると、最も効果の高い戦略を特定することができます。
  • 顧客満足度の文脈を理解する: 顧客満足度に他の指標や市場条件などを組み合わせて文脈を理解すれば、顧客満足度が及ぼす影響を全体的に把握することができます。
  • 顧客満足度とクライアントの目標を一致させる: 顧客満足度とクライアントの目標の間で整合性を取れば、関連性の高い有意義な結果が得られます。
  • 顧客満足度パフォーマンスを視覚化する: 顧客満足度データを視覚化すると、トレンドやパターンをより深く理解できます。
  • 実用的な推奨事項を含める: 顧客満足度を改善するための具体的なステップを提案します。インセンティブの提供や、顧客フィードバックの収集などです。

これらのベストプラクティスを実践すると、顧客満足度を効果的に測定し、価値あるインサイトを得て、顧客体験全体を改善するための戦略を実施することができます。

顧客満足度は、さまざまなツールを使って測定できます。次のような種類があります。

  • オンライン アンケート ソフトウェア: アンケートを作成して顧客に送信し、フィードバックを集めるためのツール。
  • ヘルプ デスク ソフトウェア: カスタマーサポートへのリクエストと報告された問題を追跡・管理するためのツール。
  • 顧客フィードバックソフトウェア: 各種ソースから得た顧客フィードバックを収集・分析するためのツール。
  • Net Promoter Score(NPS)ソフトウェア: 顧客ロイヤリティーと満足度を測定するためのツール。

これらのツールを利用することで、顧客満足度を効果的に測定し、価値ある顧客フィードバックを収集し、顧客体験全体を改善するための戦略を実施することができます。

顧客に関して把握しているデータが多いほど、顧客に的確なサービスを提供する準備が整います。ご紹介した顧客満足度の指標は、顧客が製品やサービス、体験についてどう感じているかを理解するのに役立ちます。 

長期的なスパンで満足度KPIの測定を続け、各指標を綿密にモニタリングすることで、顧客体験管理戦略の効果を追跡しましょう。顧客が満足すると企業の利益が増加し、顧客ロイヤリティが高まり、収益が向上します。


顧客満足度の改善について詳しくは、SurveyMonkeyの顧客満足度スコア究極ガイドをお読みください。また、CSAT利用例でSurveyMonkeyの活用方法についてもご紹介しています。

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