良い顧客は、何度も戻って来てくれます。というか、そうであって欲しいものです。
顧客生涯価値(LTV)は、顧客が会社との取引において費やす金額の総計を指します。顧客生涯価値が高い顧客は、満足していて、商品・サービスを繰り返し購入してくれる顧客です。リピート顧客がいれば、会社の利益が増加し、高いロイヤリティーと満足度が期待できます。
では、顧客生涯価値の定義、計算方法、そして顧客生涯価値を向上させるための戦略を見てみましょう。
すぐに顧客を維持できるようになるはずです。
顧客生涯価値は、会社のリピート顧客が、その生涯を通じてもたらす純利益の合計額を指します。既存の顧客の維持にかかるコストは新規顧客の獲得にかかるコストよりずっと少ないため、顧客生涯価値を増やせば利益の大幅な増加につながります。
顧客生涯価値は、次のような要因に左右されます。
高い顧客生涯価値は、ただ純利益が高いというだけではなく、顧客体験が良いこと、持続可能であることも意味します。強力な顧客関係を築き、顧客体験を継続的に改善していくことが、顧客生涯価値の向上につながります。
顧客生涯価値の中心に顧客体験があるため、顧客満足度アンケートを使って満足度をモニタリングすることが成功への鍵となります。
顧客生涯価値は重要な指標ですが、計算式は意外にシンプルです。
計算には次のようなデータが必要です。ここでの説明と同様に、1年を期間とすることをお勧めします。
これらのデータがあれば、顧客価値に平均寿命を掛けることで顧客生涯価値が算出できます。
顧客生涯価値は、平均取引規模に取引総数と維持期間の長さを掛けたものと考えることもできます。
たとえば、5千円相当の商品を年に2回購入する顧客が、10年にわたってリピート購入をした場合、次のような式で顧客生涯価値を計算できます。
5000円(平均購入金額)× 2(年間購入頻度)× 10(顧客維持期間)= 10万円(顧客生涯価値)
満足している顧客は、満足していない顧客に比べて、はるかに高い確率で購入をリピートします。顧客を維持し、顧客生涯価値を高めるためには、満足している顧客と満足していない顧客の両方からフィードバックをもらうことが大切です。残念ながら、Zendeskの調査によれば、満足している顧客がフィードバックを提供してくれる可能性は50%低いそうです。
優れた顧客体験管理は、顧客満足度の改善に役立ちます。全体として、次のような結果につながります。
アンケートは、顧客のニーズを直接把握するためのツールです。顧客が体験している問題を解決し、商品・サービスを改善することで、顧客を満足させるビジネスが実現できます。
そこで、アンケートを活用して会社の顧客生涯価値を高める方法を見てみましょう。
関連記事: 顧客体験を測る9つの指標
どんな会社にも、改善すべき領域があります。チェックアウト手続きの改善が必要な会社もあれば、時代遅れなWebサイトを使い続けている会社もあります。そういった個々の領域で小さなフラストレーションが生まれると、顧客が思ったような成果を得られないことがあります。顧客のペインポイント(悩みの種)を特定することで、解決のための戦略が立てられるようになります。問題を特定する効果的な手段の1つに、カスタマー エフォート スコア(CES)アンケートがあります。CESアンケートでは、カスタマージャーニーのどこで顧客が不満を感じているかを調べます。
顧客のペインポイントについてデータを集めれば、それらの問題を軽減してカスタマージャーニーを効率化する道筋が明確になります。顧客体験が改善されれば、顧客維持率が向上し、顧客生涯価値の増加につながります。
すぐに使えるCESアンケートテンプレートはこちらです。
製品は、会社の事業を運営する上で最も重要な要素の1つです。製品が優れていれば、顧客にリピート購入してもらえます。顧客を対象にアンケートを実施し、製品に関するフィードバックを集めて改善に役立てましょう。
製品フィードバックアンケートは、顧客が製品とどのようにやり取りしているかを調べるツールです。どこが気に入ったか、どこが気に入らないか、今後どのような新機能を希望するかなどの情報が得られます。
特定の製品のアンケートを使用してもいいですが、顧客満足度(CSAT)アンケートを実施することもできます。次のような自由回答形式の質問を使って顧客満足度アンケートを実施します。
これらの質問から得たデータは、製品の長所と短所を特定する上で役立ちます。顧客フィードバックに基づいて検討を繰り返すことで、製品・サービスを継続的に改善できます。製品・サービスの質が向上すれば、顧客がリピート購入する可能性が高まり、顧客生涯価値が増加します。
満足している顧客は、満足していない顧客に比べて、はるかに高い確率で購入をリピートします。顧客を維持し、顧客生涯価値を高めるためには、満足している顧客と満足していない顧客の両方からフィードバックをもらうことが大切です。
満足している顧客はフィードバックを提供してくれる可能性が低いため、そういった顧客からも意見を聞くためには、アンケートの回答率全般の改善に取り組む必要があります。回答率が高ければ、統計的な有意度が高い結果が得られるため、怒りを感じている顧客が少数いてもデータにゆがみが生じません。
顧客満足度アンケートの出発点として適しているのがNet Promoter® Score(NPS)アンケートテンプレートです。NPSでは、アンケートの回答者が会社や製品・サービスを勧める可能性を調べ、顧客満足度の指標とします。
NPSが顧客満足度を測定する方法として広く利用されているのには、次のような理由があります。
顧客体験チームによれば、顧客体験プログラムの最優先事項は、顧客の維持です(43%)。僅差で2位につけているのが顧客ロイヤリティーの向上です(41%)。忠実な顧客は長期にわたって購入を続けるため、顧客ロイヤリティーは顧客生涯価値に直接結びつきます。
ロイヤリティープログラムを通じて動機を与え、顧客体験を改善すれば、維持率の向上につながります。顧客ロイヤリティーアンケートを使えば、どのような謝礼やインセンティブが顧客の維持に有効かが明らかになります。顧客が求めているのは割引でしょうか。それともコミュニティーの一員になることでしょうか。
顧客は、最も多くのインサイトを与えてくれるリソースです。質問をし、回答に沿ったロイヤリティープログラムを導入することで、リピート購入を促進しましょう。忠実な顧客が大切なのは、次のような理由によります。
カスタマーサポートは、顧客が問題に直面したときに、すばやく解決できるよう支援します。効果的なカスタマー サポート チームは、顧客の体験を改善し、顧客の質問に答えます。
会社のカスタマー サポート チームが効果的な仕事をしているかどうかを調べるには、カスタマー サポート アンケートで量的なフィードバックと質的なフィードバックを集めます。
これらのフィードバックを具体的な改善ポイントに分類し、カスタマーサポートを長期的に強化します。カスタマーサービスのパフォーマンスが改善されれば、全体的な顧客満足度が高まり、顧客生涯価値が向上します。
現在のデータや過去のデータは、顧客体験と顧客生涯価値の改善に役立ちますが、それだけではありません。
アンケートデータを使って予測分析を行えば、消費者行動を予測できます。予測分析は、未来を重視した戦略であり、これから発生するニーズの予測を可能にします。
発生した問題に対処するのではなく、予見的に事業を進めることができます。問題に予見的に適応し、顧客体験を効率化すれば、問題が発生する確率が低くなります。
カスタマージャーニー全体で十分なサポートを受けていると感じている顧客は、できるだけ長い間、その会社の顧客であり続けるでしょう。顧客は感謝の念を抱き、会社にとっては、顧客生涯価値が増加するというメリットがあります。
お互いに利益のある、「ウィンウィン」の状況です。
高い顧客生涯価値は、優れた顧客体験を構築するために注いできた労力を反映しています。アンケートで顧客体験データを集め、タッチポイントを改善することで、顧客体験の強化と顧客生涯価値の増加が可能になります。
長期的に改善を続ければ、顧客により多くの価値を提供し、ひいては顧客から多くの価値を還元してもらうことができます。
SurveyMonkeyを使って、顧客を満足させるためのインサイトを入手しましょう。
顧客満足度アンケートテンプレートですばやくデータを集め、問題を特定し、顧客体験を改善しましょう。
市場調査に関する一般的な誤解や思い込みは、SurveyMonkeyのソリューションには当てはまりません。
Salesforceが持つパワフルな顧客データと、SurveyMonkeyのフィードバック機能を組み合わせてCXを改善する方法。
SurveyMonkeyのオンライン評価フォームでフィードバックを活用してみませんか。フォームビルダーを使って早速始めましょう!
Net Promoter、Net Promoter Score、NPSは、Satmetrix Systems, Inc.、Bain & Company Inc.、Fred Reichheldの登録商標です。