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信頼性や応答性など、サービス品質で顧客が重視する5つの側面を改善する方法を詳しくご紹介します。

画面に「顧客満足度」というタイトルのグラフが表示されたノートパソコンを見ている、ヘッドセットをした女性

一流のサービスを提供すべきか否かに議論の余地などありません。サービス品質は高くあるべきです。問題は、実際に一流のサービスを提供できているのかを知る方法です。

そこで、サービス品質の5つの側面をご紹介します。サービス品質における5つの重要な柱、有形性、信頼性、応答性、確実性、共感性は、優れたサービスの基礎となります。本稿ではこの5つを詳しく見ていき、顧客体験(CX)戦略を改善する方法を検討しましょう。

サービス品質の5つの側面と定義の図

サービス品質とは、企業が顧客の期待にどの程度応えているかを示します。高品質のカスタマーサービスを提供することは、ロイヤリティを高め顧客アドボカシーを改善するために欠かせません。

このサービス品質の5つの側面は、SERVQUALという測定モデルで提唱されました。SERVQUALモデルとは、顧客の期待と実際の体験とのギャップを企業が理解するための評価基準です。

では早速、サービス品質の5つの側面と、それぞれの領域を改善するための実用的な戦略を見ていきましょう。

有形性とは企業の目に見える側面で、施設やスタッフ、設備などが含まれます。有形性は顧客の期待と品質に対する認識を形成する上で大きな役割を担います。洗練されたプロフェッショナルな外観には、顧客の快適さと満足度を大切にしている企業の姿勢が表れます。

有形性には以下のような重要な属性があります。

  • 清潔さ: 管理の行き届いた施設と、定期的なメンテナンス
  • プロ意識: 身なりが整っており、外見や態度が適切な従業員
  • デザイン: わかりやすく魅力的で、使いやすいマーケティング資料

たとえば、高級ブランドの店舗はハイセンスな雰囲気を大切にする傾向があります。落ち着いたディスプレイで、オンラインストアもこの実店舗の体験を反映して統一されます。

有形性を改善する方法: 

  • 清潔で整った空間を維持する
  • 従業員の服装が常にプロ意識のある親しみやすいものであるようにする
  • わかりやすく魅力的で、アクセシビリティの高いコミュニケーションツールを使う

信頼性とは、約束を確実に果たすことです。顧客の信頼を築くうえで欠かせない側面であり、特に正確性とタイミングが鍵となる業界では失敗は命取りです。 

信頼性には以下のような重要な属性と指標があります。

  • 適時性: 納期遵守率
  • 一貫性: 約束したサービスの遵守
  • 信頼性: 問題解決の正確性

たとえば、フードデリバリー業界では宅配が迅速であるほど信頼性が高まり、これが消費者にとって最優先事項であることが調査でも明らかになっています。

信頼性を高める方法:

  • サービスに対する期待値を明確に設定し、それを確実に実行にする(発送までの時間など)
  • サービス提供のパフォーマンスを定期的に監視し、正確性と適時性を確保する
  • 問題が発生したらすぐに解決する

応答性とは、顧客に迅速で丁寧なサービスを提供することです。顧客の80%が1営業日以内の回答を期待している今日では特に重要度が増しています。

応答性の重要な指標と属性は次のとおりです。

  • スピード: 問い合わせへの平均応答時間
  • 配慮: 顧客の待ち時間の短縮
  • 先を見越したコミュニケーション: 最新情報や役立つ情報を提供してフォローアップする

たとえば、レストランでは混雑する時間でも従業員が迅速に注文に対応します。サービスの提供が遅れると客は苛立ち、店の印象が悪くなるでしょう。

応答性を改善する方法:

  • 顧客のニーズにすばやく明確に応答できるようチームをトレーニングする
  • 包括的なFAQページを作成して、顧客がすぐに自分で回答を見つけられるようにする
  • ピーク時にはスタッフを増員して待ち時間を減らす

確実性は、顧客の信頼を勝ち取り、確立することです。顧客は、企業がその製品・サービスのプロであることを期待します。

確実性には一般的に以下のような属性があります。

  • 専門知識: 資格や認定、製品に関する深い知識
  • 信用: 肯定的な顧客の声 
  • 礼儀: 礼儀正しく、顧客を尊重した共感的なやり取り

たとえば、カスタマーサクセス担当者は、顧客のニーズに的確に対応することで確実性を印象づけることができます。

確実性を改善する方法:

  • 従業員トレーニングや資格取得プログラムを定期的に開催する 
  • Webサイトに顧客の声を載せる
  • コミュニケーションガイドラインを作成して、一貫した顧客へのアウトリーチを確保する

共感性は、顧客へ気遣いや思いやりを示し、個人に注意を払うことを意味します。顧客を単に取引相手としてではなく、人として扱うのです。共感性はロイヤリティの高い顧客との長期的な関係を構築する上で重要な役割を担います。

共感性の特徴は以下のような指標で評価します。

  • サービスのやり取りに関する顧客フィードバックスコア(顧客満足度スコアなど)
  • リピート率
  • パーソナライズされたサービスのやり取りの頻度

たとえば、医療従事者が患者一人ひとりの懸念を理解するために時間をとることで共感性が示されます。これにより患者は尊重され理解されていると感じるのです。

共感性を改善する方法:

  • アクティブリスニングを実践するトレーニングを従業員に実施して、個々の顧客のニーズに合わせた対応を行う
  • 顧客フィードバックを活用して個別の課題を明らかにし、対処する
  • 顧客からのインサイトをチーム間で共有し、顧客体験を会社全体で理解する

使いやすさ抜群のカスタマー サービス テンプレートを使って始めましょう。

サービス品質とは、企業のサービスチームが顧客の期待にどの程度応えているかを示します。製品の品質とは異なり、サービス提供という形のない部分に焦点を当てた概念で、スタッフの効率性、礼儀正しさ、応答性などが含まれます。

たとえばカフェの店員が常連客の名前を呼んで挨拶をし、いつもの注文を覚えていることなどです。顧客を大切にしていることが伝わる、気さくで個別的なサービスです。こんな体験をした顧客は友人に話したくなり、口コミが広がるかもしれません。

  • 顧客の期待を理解する: サービス品質を測定することで、どの程度顧客のニーズを満たしているか、あるいは超えているかを把握することができます。
  • 強みと弱みを特定する: サービス品質を定期的に評価すると、自社の強みと改善点を特定することができます。
  • 競争力を強化する: サービス品質を測定して改善する企業は、競合他社の先を行き、市場で自社ブランドを差別化することができます。

顧客体験を理解するには、顧客ライフサイクルの各段階で継続的にフィードバックを収集することが重要です。リアルタイムのフィードバックを定期的に収集し、積み上げていくと、どのタッチポイントがサービス品質に良い影響あるいは悪影響を与えているかが見えてきます。

アプリ内アンケートや対応後のフィードバック、フォローアップメールなどを活用して、サポート案件などの重要な出来事の後にすかさずインサイトを収集しましょう。ジャーニー全体を通して顧客のインサイトを収集することで、情報に基づいた改善を行い、サービスの一貫性を確保することができます。

サービス品質アンケートでは、サービス品質の各側面を測ることができます。

サービス品質の質問に使える側面ごとの例をご紹介します。

  • 有形性: 「施設は清潔で魅力的でしたか」
  • 信頼性: 「約束は守られましたか」
  • 応答性: 「サービスのスピードにどの程度満足していますか」
  • 確実性: 「スタッフの知識について、どの程度信頼できましたか」
  • 共感性: 「弊社とのやり取りの際に、尊重されていると感じましたか」

実用的なフィードバックを集めるときはタイミングが物を言います。たとえば、このようなときにアンケートを送信しましょう。

  • 購入やサービス提供の直後
  • オンボーディングやサポート案件の解決の後
  • 顧客の認識の変化を継続的に追跡する

量的なサービス提供指標に注目すると、サービスがどの程度適切に提供されているかを測定できます。数値のデータによって、サービスが一定の基準や期待を安定して満たしていることを確認する指標です。

追跡すべき重要な量的サービス提供指標には、次のようなものがあります。

  • 納期遵守率: 納期が守られた注文やサービスの割合。遵守率が高いと、約束が守られており、信頼性が高いことを示します。
  • エラー率: 注文やサービスごとに発生したエラーや問題の割合。エラー率が低い場合、効果的なサービス管理と高品質のサービス提供ができていることを示します。
  • 発注の精度: 正しい商品やサービスが顧客に提供される頻度を測定します。この指標は信頼性と約束の履行に直接的に関係しています。

これらの量的サービス提供指標を詳しく監視することで、以下を行えます。

  • パフォーマンスの傾向を把握する
  • サービスの一貫性が基準を満たしていることを確認する
  • エラー率が上昇したり、納期遵守率が減少し始めたりしたら、早めに行動を起こす

質的調査と量的調査の違いとその選択基準にについてはこちらをご覧ください。

Net Promoter Score®(NPS)は、顧客の満足度とロイヤリティを追跡する便利な指標で、顧客が自社を他の人に薦める可能性がどの程度あるかを明らかにします。

NPSでは、顧客を推奨者(サービスを他者に推奨する人)と批判者(推奨しない人)に分類します。この評価の背景にある理由(コールセンターの待ち時間が長いなど)まで分析することで、特定のサービスの問題を正確に把握し、対策を打つことができます。

効果的なNet Promoter Scoreプログラムの立ち上げ方については、NPSの完全ガイドをお読みください。 

グレイハウンド社が、SurveyMonkeyエンタープライズとSalesforceを使ってアンケートから迅速にインサイトを引き出し、NPSを強化した事例をご覧ください。

カスタマー エフォート スコア(CES)も顧客が手間取る部分を発見できる重要な指標です。顧客にとって企業とのやり取りがどの程度簡単かを測定します。

標準的なCESの質問がこちらです。

  • 次の文にどの程度同意しますか:「[会社名]のおかげで問題が簡単に解決できた」

CESを実施するタイミングは、電話サポートやWebサイトでの購入など、顧客とのやり取りの後が最適です。CESフィードバックを分析することで、長い待ち時間や複雑な手続きなど、顧客が共通して直面している問題が明らかになります。さらに、顧客の労力を軽減するための変更点が複数ある場合には、優先順位を付けることもできます。

CESの詳細については、カスタマー エフォート スコアに関する包括的なガイドを参照してください。

初回解決率(FCR: First Contact Resolution)とは、顧客の最初のやり取りにおいて問題がどの程度解決されたかを測定する指標です。FCR率が高いということは、サービスチームが一回で問題を解決でき、フォローアップが必要ないことを示します。

FCR率を改善する方法:

  • サービス担当者に適切なツールとリソースを支給する
  • 複数のコミュニケーションチャネル(電話・チャット・メールなど)を設ける
  • 初回で解決した件数と解決まで複数回のやり取りが必要だった件数を測定して追跡する

業界をリードする指標分析では、サービス品質の変化を示すデータの追跡に重点を置いています。これらの指標は潜在的な問題をいち早く警告してくれるため、企業は先回りした対応が可能になります。

主要指標には次のような例があります。

  • 顧客離脱率: 顧客がサービスの利用を停止する率
  • リピート購入率: 顧客が再び購入する頻度
  • サポートチケットの傾向: サポートリクエストの件数と種類の推移

サービス品質を測定する枠組みを確立したら、これらの指標を効果的に追跡するために、代表的な顧客サンプルから得た信頼性の高いデータが必要になります。サービス品質の測定が統計的に正確で偏りがないようにするため、Excelを使って無作為にサンプルを作成する方法を習得しましょう。

サービス品質を改善するには、常に顧客の期待に応え、期待を上回るための先回りしたアプローチと努力が必要です。サービスの水準を上げ、すべての顧客にポジティブな体験を提供するための10のヒントをご紹介します。

  1. 定期的に顧客フィードバックを収集する: サービスに対する顧客の意見を定期的に求め、ニーズを把握して改善点を明らかにします。
  2. 従業員トレーニングに投資する: 優れたサービスを提供するために必要なスキルや知識を従業員が身につけられるようにします。従業員トレーニング アンケート テンプレートを使って始めましょう。
  3. サービス品質の基準と目標を明確にする: サービス品質に関する明確な期待値を設定し、組織内の誰もが目指せるようにします。
  4. パフォーマンスを監視する: チームのパフォーマンスを定期的に評価し、強みと改善点を見極めます。人事評価アンケートを使って始める方法をご覧ください。
  5. 継続的に改善する文化を構築する: フィードバックループを取り入れ、進歩を肯定的に評価することで、全社で一丸となって継続的な改善への取り組みを強化します。
  6. サービス内容をパーソナライズする: 顧客のニーズに合わせてサービスをカスタマイズすると、顧客の好みを理解し、尊重している姿勢を示せます。 
  7. 品質保証チェックを実施する: サービスが設定された基準を満たしていることを確認するために、定期的なチェックを実施します。 
  8. 従業員の意思決定を支援する: 従業員が管理職の承認を待たずに顧客の問題に対応できる範囲を広げます。
  9. 顧客からの問い合わせに直ちに対応する: 顧客からの質問や懸念には常に素早く対応します。
  10. 顧客との良好な関係を築く: 親しみやすく礼儀正しいサービスを提供して信頼関係を構築します。
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  • サービス品質を測定する際によくある課題は?

カスタマーサービスを効果的に提供しているかどうかを特定するのは、なかなか難しい作業です。しかし、不可能ではありません。カスタマーサービスの重要な5つの側面に焦点を当てれば、効果的な改善を行って顧客満足度を高めることができます。

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