リッカート尺度とは?

最も信頼できる意見・認識・行動の測定方法の1つ、リッカート尺度について知り、これから始めるアンケートでの活用方法を押さえましょう。

リッカート尺度

リッカート尺度のアンケート質問をいつどのように使うか

ある事柄に対してどの程度同意するかを聞かれた経験はありませんか?

このような質問をリッカート尺度といいます。リッカート尺度は、「はい/いいえ」で答える質問よりも微妙な態度や意見の違いを測定できるため、幅広く使用されています。

では早速、リッカート尺度の質問を構成する要素、その使用例、このツールを使うべきタイミングを理解してから、アンケートに応用する方法を見ていきましょう。

リッカート尺度の定義

リッカートの評価スケールを理解する前に、まず、アンケートにおけるスケール(尺度)について復習しましょう。

アンケートのスケールとは、あるトピックに対するさまざまな意見を網羅する一連の回答選択肢(数字または言葉)を表します。どのようなスケールを使うにせよ、すべて選択回答形式の質問(あらかじめ用意された回答選択肢を回答者に提示する質問)に分類されます。

以上を踏またとき、リッカート尺度のアンケート質問の特徴は何でしょうか。これは、満足度尺度と呼ばれることもある5段階または7段階のスケールを使った質問で、一方の極端な意見からその対極にある意見までを選択肢として揃えます。通常、軽度の同意を示す選択肢や中立的な選択肢も含まれます。

リッカート尺度(生みの親であるアメリカの社会学者レンシス・リッカートの名にちなんだ名称)は、その信頼性の高さゆえに非常に人気のある、意見・認識・行動を測定する方法の1つです。

回答の選択肢が2つしか与えられない二者択一の質問に比べて、リッカート尺度の質問では、自社製品が単に「まあまあ」だったのか、(願わくば)「極めて優れていた」のかという、より細かいフィードバックを得ることができます。さらにリッカート質問なら、先日の社員旅行で従業員が「非常に満足」したのか、「ちょっと不満」だったのか、あるいはどちらでもないのかを判断する材料となります。

この手法は意見の程度を明らかにすることで、得られたフィードバックに対する理解の深さを劇的に変えるポテンシャルがあります。さらに言えば、自社のサービス・製品の改善すべき領域をピンポイントで特定するも可能でしょう。

リッカート尺度の利用例

リッカート尺度の質問は、仕事に対する従業員の意見を明らかにしようとする場合や、新商品に対する顧客の印象を知りたい場合など、さまざまな種類のアンケートで使用されています。

リッカート尺度の質問を効果的に使用するため、この尺度の実際の使用例を見てみましょう。

顧客満足度

全体的に、弊社にどの程度満足していますか?

  • とても満足
  • やや満足
  • どちらとも言えない
  • やや不満
  • とても不満

従業員エンゲージメント

研修への会社の投資に満足している。

  • 強く同意する
  • やや同意する
  • どちらとも言えない
  • あまり同意しない
  • まったく同意しない

業界イベントフィードバック

このイベントの内容は、どの程度役に立ちましたか?

  • 非常に役に立った
  • とても役に立った
  • そこそこ役に立った
  • あまり役に立たなかった
  • まったく役に立たなかった

リッカート尺度の質問票を使うタイミング

山のようにアンケート質問の種類がある中で、リッカート尺度を使うべきだという判断はどのように下せばいいのでしょうか。

リッカート尺度が優れている点は、あるトピックに対する回答者の考えを(より細かく)調べられる点です。そのため、以下のような疑問を詳しく調べたいときにはいつでもリッカート尺度が使えます。

  • 新製品に対する消費者の反応
  • オフィスにおける最近の変化に対するチームの考え
  • 自社のカスタマーサービスに対する顧客の意見
  • 主催した公開イベントに対する参加者の評価

これ以外にも、ある特定のことに関する感情を測定する質問で、回答に「深い詳細レベル」が欲しい場合に使えます。

ちょっとマニアックな言葉を使うと、この「深い詳細レベル」のことをアンケートの専門家は「分散」と呼びます。分散が大きいほど、対象者の考えの微妙な差異を把握できます。

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回答者の満足度を維持するリッカート尺度

リッカート尺度の数ある利点の1つが、アンケート作成にある落とし穴のいくつか、たとえば、質問の対象範囲が広すぎて回答しにくい、といった問題を回避できることです。難しい質問があると回答者はイライラしてしまい、適当に回答を終わらせようとする場合があります。そうなれば、データの質への悪影響は避けれらません。

アンケートの作成に時間をかけられない場合、「はい/いいえ」、「すべて選択」、自由形式、ランク付け、マトリックスといった、1つの選択肢の幅が広いタイプの質問を使って手早く済ませようとしてしまいがちです。

しかしこのような場合の多くは、経験則として、昔なじみのリッカート尺度に頼るのが確実です。シンプルで率直な表現によって、回答者の集中力と満足度を保つことができます。 

複数の質問が1つのトピックに焦点を当てている時はリッカート尺度が有効

共通のトピックに焦点を当てた一連の質問は、ばらばらにせず、続けて聞くことが大切です。そうすればより正確な結果が得られます。なぜって?データを報告する段になったら、いくつかの質問の結果をまとめたスコアを分析する必要が生じるからです。

たとえば、最初にこのような質問をしたとします。

今夜提供されたディナーの質に、どの程度満足されましたか?

そして次のような質問を続けます。

今夜の前菜の質にはどの程度満足されましたか?

今夜のメイン料理の質にはどの程度満足されましたか?

今夜のデザートの質にはどの程度満足されましたか?

一方、次のような質問は、別のセクションで尋ねるのが適当です。

今夜のクロークルームのサービスにはどの程度満足されましたか?

1つのトピック(上の例では「食事の質」)に関する質問をグループ化し、回答を合計して1つのスコアを得ることで、調査対象とする特定の製品やサービス、イベントなどに対する意見をさらに確実に測定できます。

リッカート尺度のアンケート質問を作成する方法

正確に。リッカート尺度の質問では、混乱を防いで有効性を高めるため、正確な言い回しをすることが大切です。レストランでのサービスに対する満足度を調べたいとしましょう。それは具体的には駐車係についてですか?ウェイター、経営者、それとも全員について?知りたいのはサービスのスピードに対する満足度?同席者のマナー、あるいは食事やドリンクの質について?要するに、リッカート尺度の質問では、具体的であればあるほど、価値のある回答を得られるチャンスが増えるのです。

形容詞の使い方に注意。アンケートでコンセプトについて尋ねる文章を使うなら、その意図を回答者に正確に理解してもらわなければなりません。回答の選択肢にはわかりやすい説明的な言葉を含めてください。選択肢の中で程度が強いものと弱いものが曖昧では困ります。「ほとんど」は「かなり」よりも強いと誰もが考えてくれるでしょうか?まずは選択肢に両極端な答え(「非常に」、「まったく」)を配置し、次に尺度の中央に、ある程度賛成する答え(「ある程度」)か、中立的な答え(「どちらとも言えない」)を用意します。それから残りの選択肢に明確な言葉、「とても」、「若干」を使います。

単極?両極?中立の選択肢の両側に異なる態度(「好き」と「嫌い」など)を設定する質問を考えていますか?それとも、選択肢が「0」から最高値まで分布するタイプの質問ですか?後者は単極(ユニポーラ)と呼ばれ、ほとんどの場合に望ましい方法です。たとえば、「極めて勇敢」から「極めて内気」のような尺度ではなく、「極めて勇敢」から「全く勇敢ではない」までの尺度を使用する方が良いと考えられます。単極尺度は、回答者がより簡単に考えることができ、アンケート作成者も間違いなく両極を正反対の回答にすることができるため、方法論的により適切な尺度になります。

尋ねるが勝ち。見解への同意は、潜在的なリスクがつきものです。多くの人に、ある見解に反対するよりも賛成する傾向が見られるからです。人間というのは概して親切で、相手を尊重しようとするものなのです(この現象は黙従バイアスと呼ばれます)。そのため、見解を提示するよりも質問をする方が有効です。

リッカート尺度の使用方法 - 5つのポイント(おまけ)

  1. ラベルを付ける。尺度の選択肢に言葉ではなく数値のみを使った場合、アンケートの回答者が尺度の二極のどちらの数値が肯定的または否定的な意味を持つのかがすぐには理解できず、混乱する可能性があります。
  2. 奇数にする。奇数の値を持つスケールには中間点があります。回答者にはどれくらいの選択肢を与えるべきでしょうか?回答者にとって7段階を超える尺度で自分の観点を定義するのは困難です。つまり、7段階を超える回答の選択肢を提供した場合、回答者はランダムに回答を選択し始める傾向にあり、無意味なデータになってしまう可能性があります。SurveyMonkeyの方法論チームは、単極尺度は5段階にすること、両極尺度が必要な場合には7段階にすることをお勧めしています。
  3. 連続性を保つ。尺度の段階間の距離は均等でなければなりません。数値の代わりに言葉のラベルを使用する場合に特に注意が必要ですので、言葉の意味をしっかりと考える必要があります。
  4. 包括的にする。尺度の段階には、すべての範囲を網羅する回答選択肢を設定しなければなりません。たとえば、ウェイターの動きの速さについて尋ねる質問で、選択肢を「非常に速い」から「まあまあ速い」までに設定してしまうと、全く速くなかったと思う回答者は、どの回答を選択すればよいのかわかりません。
  5. 論理的にする。スキップロジックを追加すると、回答にかかる時間を短縮できます。たとえば、レストランの常連客にサービスの感想を聞くときは、常連客が何か不満を感じた場合のみ、その不満について詳しく聞きます。この場合、質問ロジックを追加すれば、不満を感じた顧客のみを改善点に関する質問にスキップさせることができます。

リッカート尺度という名前は聞いたことがなくても、その質問形態にはなじみがあったのではないでしょうか。これで、リッカート尺度を使って効果的な質問を作成する方法も知ることができたので、今後、アンケートの鍵を握る質問で細かいニュアンスを把握することができるはずです。

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