ビジネスの成功の基礎になるのは、満足度の高い顧客です。自社の積極的な推奨者として、製品やサービスを同僚、友人、家族などにお勧めしてくれることがあります。
では、どのようにすれば現在の顧客が会社のカスタマーサービスに本当に満足しているかを確認できるのでしょうか。その判断は難しいかもしれません。単に購入してくれるということがサービスに満足していることにはならず、魅力的なオファーがあれば競合他社に乗り換えてしまう可能性はあります。
会社のカスタマーサービスの成果を知るベストな方法は、顧客に直接尋ねることです。お客様アンケートでは、ビジネスの立ち位置と改善の余地のあるエリアを特定できます。お客様アンケートの作成方法をマスターすれば、素晴らしい顧客体験の提供の仕方が理解でき、ビジネスの強化に役立ちます。
お客様アンケートとは何でしょうか。顧客の満足・不満足を理解するために、顧客のフィードバックを集めて企業や組織に対する意見を聞く方法です。
これらのアンケートはたいてい自由回答形式で、顧客が自身の考えや経験を詳細に共有することを促します。また、顧客にある体験を1~10段階で評価するように尋ねる量的要素が含まれていることもあります。これにより経時的にデータを使用して傾向を追跡できます。お客様アンケートはオンラインで実施でき、顧客の居住地に関わらず情報を簡単に集められ、地理的な情報を的確に把握できます。
顧客フィードバックデータを使ってアンケートの質問に磨きをかけ、顧客体験全体の現状を把握しましょう。より深く理解することで、長期的により多くの顧客を獲得・維持するためのビジネス上の決断が下せるようになります。
ビジネスにとってお客様アンケートは大切な聞き取りツールで、継続的な学びと改善への道のりを示してくれます。顧客の声を直接聞くことで、リアルタイムで貴重なインサイトが得られるのです。これを活用すれば、弱点の克服や製品の向上、売り上げの増加、顧客体験の継続的な改善が行えます。
また、アンケートは非常にフレキシブルです。顧客が経験していること、難しく感じていることを知りたければ、市場調査としても活用できます。ビジネスの弱点を改善すると同時に、製品やサービスをいかに効果的に売り出すかも決定できます。お客様アンケートは顧客を定期的にチェックし、改善へのフィードバックやアイデアを集めるためにも使用できます。
最後に、アンケートは会社のブランドイメージを理解して、向上するための強力なツールにもなります。時間を費やして、事業に対する顧客体験の感想を尋ねれば、自社が展開する製品やサービスの改善に対して真剣に取り組んでいることを示せます。これにより、ビジネスと顧客の間により強固な関係が築け、さらに肯定的なブランドイメージが作り上げられます。
お客様アンケートでカスタマーサービスの成果を測定し、ブランドロイヤリティと売り上げ増加を加速しましょう。
お客様アンケートの成功のカギを握るのは正しい質問をすることです。つい「カスタマーサービスの感想を教えてください」といった一般的な質問をしてしまいがちかもしれませんが、このような質問は曖昧すぎて、集めた情報は長期的に見て実行に移せない可能性が高いでしょう。
代わりにより的を絞った、戦略的なアプローチを取ってみてください。お客様アンケートの質問にはさまざまな種類のものがあります。アンケート作成のプロセスにおいて最初に決めるのはゴールと目標です。たとえば、顧客ロイヤリティの程度を調べたり、顧客サービスチャネルの弱点を明らかにしたり、カスタマーサポート部門のパフォーマンスを確認したりすることです。
アンケートから得たいことを知っておくと、最もニーズに沿ったお客様アンケートの質問を選べます。次に、お客様アンケートの質問例について触れていきます。
顧客が質問や問題を抱えたとき、カスタマーサービスの担当者がどのように対応したかを知ることは重要です。カスタマーサービスの従業員は日常的に顧客と直接やり取りをするので、カスタマージャーニーと顧客体験に多くの影響を及ぼします。担当者とのやり取りについて顧客に尋ねれば、自社のチームが会社としての顧客への責務を満たしているかがわかります。
担当者についてのアンケート質問では個々の担当者のパフォーマンスが把握でき、弱点にトレーニングで対処することでチームを強化できます。また逆に、パフォーマンスの優れた顧客サービス担当者を特定して報奨したり、顧客を満足させる方法を把握することもできます。
担当者についてのアンケート質問例
顧客体験に大きな影響を及ぼすのは従業員だけではありません。ビジネスがコミュニケーションやカスタマーサポートに使用するチャネルもまた、非常に重要です。
チャネルについての質問では、顧客に効果的に対応するサポートチャネルが明らかになります。たとえば、Webサイトに「よくある質問」のページがある場合、最近そのページにアクセスした顧客にアンケートを行い、問題が解決したかを確認しましょう。他にもチャットボットや、自動ヘルプラインなどのサポートチャネルにも同様のことが行えます。
アンケートを実施することで、顧客をサポートするチャネルや解決した問題、顧客体験を改善するために対応しなければならない弱点などがわかります。
チャネルについてのアンケート質問の例
カスタマー エフォート スコア(CES)は顧客ロイヤリティメトリックの一種で、顧客がどの程度簡単に自社と取引をしやすいかを測定します。簡単であることが顧客ロイヤリティの主要素である場合に、最も適した顧客体験アンケート質問です。CESアンケートでは次のような記述に賛成か反対かを尋ねます。
自由回答形式のフォローアップ質問も用意して、回答についての意見を聞きましょう。回答者は「まったくそう思わない(1)」から「大いにそう思う(7)」まで、7つの回答オプションから選べます。
CESを計算するには、回答数をアンケート回答者の合計で割ります。計算式は次のようになります。
一般的に好ましいのはCESが5か6の場合です。4以下は弱点があることを示唆しています。
CESは、顧客が質問に答えたり、問題を解決したりするためにどの程度努力しているのかを明らかにするお客様アンケートです。この情報を活用すれば、明確なゴールを設定し、継続的なパフォーマンスを測定し、改善点を確認できます。
顧客体験のプロが今日のCXランドスケープに適応する方法と、維持する方法に影響するさまざまなトレンドをご覧ください。
CSATを計算するには、顧客に質問をして、次の5つの尺度で回答してもらいます:「とても不満」、「不満」、「どちらでもない」、「満足」、「とても満足」。回答者が答えを詳細に説明できるよう、自由回答形式の質問も含めましょう。
情報を収集したら、満足している(4~5)と答えた顧客の割合を計算することでCSATのスコアを計れます。「とても満足している」(5)または「満足している」(4)を選択した顧客の総数を総回答者数で割り、100を掛けましょう。
次のような顧客満足度の質問を1つ以上尋ねれば、現在の満足度が明確に把握でき、製品やサービス、全般的な顧客体験の改善点がわかります。
Net Promoter Score(NPS)とは、「[製品/会社/サービス]を友人や同僚に勧める可能性はどの程度ですか」という非常にシンプルな質問に基づく顧客の割合のことで、顧客ロイヤリティと顧客維持を高確率で予測できることが証明されています。
顧客は0~10までのリッカート尺度で回答し、9または10を選択した人は推奨者、7~8は中立者、6以下は批判者に分類されます。NPSのスコアが50以上であれば優秀で、70以上であれば非常に優れていることになります。
NPSを計算するには、推奨者の割合から批判者の割合を引きます。
NPSを使うと顧客が自社のブランド、製品、サービス、事業との特定のやり取りに対してどのように感じているかを確認できます。NPSアンケート質問では、どのくらいの顧客がネットワーク上で称賛してくれるか、または評判を傷つける可能性があるかも把握できます。
ここではカスタマーサービス体験を改善するために、正確で実行可能なデータを集めるベストプラクティスをご紹介します。
顧客は忙しさに追われています。よって、アンケートが短くて単刀直入なら、回答を完了する可能性も高まります。多くの場合、最も効果的なのは、量的質問(1~10段階の評価など)を1点に絞り、その後に任意の自由回答形式の質問を設け、評価の説明を加えられるようにすることです。アンケートが長すぎると、顧客は気が散ったり、やる気を失ったりして、アンケートを完了せずに閉じてしまう可能性が高くなります。高い回答率はより正確なデータを提供するので、アンケートを短くすることは優れた正確性にも結び付きます。
お客様アンケートを実施する場合は、顧客体験のさまざまな要素について聞いてみたくなるかもしれませんが、1点の事業目的に絞ったほうが回答率は上がります。さまざまなトピックについて質問を尋ねすぎると、顧客は混乱して、アンケートを中断したり不正確な回答をする可能性があります。
顧客フィードバックを受け取ったら、貴重なデータはもうすぐそこです。ただし、最も大変なのは情報を集めることではありません。それに対応することです。
顧客は時間を割いてビジネスに役立つかもしれないインサイトを提供したので、改善を期待しています。データを収集したら、整理された方法で対応するプランを持ち、そのソリューションが顧客と自社のビジネスの優先事項に利益をもたらすことを確認してください。
カスタマーサービスチームにとって最適なアンケート質問を知るのは難しいものです。とはいえ、正しい質問を知ってこそお客様アンケートの作成方法がわかります。まずはアンケートの目的を定め、質問を達成したい事業目標に合わせましょう。上記の質問例と指標の概要は、優れたスタート地点になるでしょう。
聞きたい質問がわかったら、アンケートの作成や送信、分析、結果への対応をサポートする顧客フィードバックソリューションが必要になります。
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Net Promoter、Net Promoter Score、NPSは、Satmetrix Systems, Inc.、Bain & Company Inc.、Fred Reichheldの登録商標です。
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