製品のパッケージは、購買意欲を大いに掻き立てます。消費者の5人中4人は、パッケージを気に入ったという理由だけで新製品を試したことがあり、2人に1人は、新しいブランドのパッケージの方が好きだという理由で使用ブランドを切り替えたことがあると言います。
新製品やリブランディングのパッケージをデザインする場合は、最終デザイン案に投資する前に、パッケージが顧客にどのように評価されるか知りたいですよね。パッケージテストを実施すれば、消費者セグメントの反応を測定し、製品に適したパッケージデザインを選択することができます。
パッケージテストでは、ターゲット層にいくつかのパッケージデザインを提示し、それぞれの案に対するフィードバックを求めます。最も魅力的なデザインは?買ってもらえる可能性が一番高いのはどれ?
それでは早速、製品パッケージのテストが大切である理由、効果的なパッケージテストの内容、そして回答者から得られたフィードバックに基づいて行動する最善の方法について、詳しく見てみましょう。
パッケージデザインは、自社製品を競合他社と差別化し、店舗の棚やウェブサイトを見ている人に製品独自の価値を伝えます。1つの案に決定する前にパッケージデザインの候補をテストすることで、実際に製品を購入する層の人々が、これら2つの目的を最も果たしていると感じるデザインを選ぶことができます。
製品パッケージをテストすると、デザインの次の段階に進むうえで、主に4つの点で優位に立つことができます。
私達がパッケージをアンケートパネルでテストし、自信を持って選択するために必要な洞察をご提供します!
候補を1つに絞る前にパッケージデザインをテストすることの重要性がわかったところで、早速アンケートの作成に取り掛かりましょう。次の4つのステップに従ってください。
どんなパッケージデザイン候補でも使用できますが、候補をすでに目にした人の反応を参考にして、自信の持てる候補を選択肢にすると効果的です。アンケート結果の歪みを防ぐため、同じような開発段階にあるデザインを選択しましょう。完成したデザインと、まだ制作途中のデザインをテストしてしまえば、勝負は最初から見えています。競争の公平性を保つために、下記のように標準的な形式で各選択肢を提示してください。
選択肢とするデザインの数を抑えると、テストのプロセスが回答者側と実施者側の双方にとって簡単になります。テストするデザインの総数は、モナディック法とシークエンシャルモナディック法のどちらを採用するかによって異なります。
モナディック法では、回答者をグループに分けて各回答者にパッケージデザインを1種類だけ提示し、意見を聞きます。各デザインに対して十分な数のフィードバックが集まったら、全回答者のフィードバックを集計し、最も人気のあるデザインを選びます。
モナディック法を使った製品パッケージテストの例はこちらです。
この手法では、1つの候補について多くの質問ができます。また、比較的短いアンケートになるため、回答の質や完了率が高いというメリットがあります。ただし、各回答者に候補を1つしか提示しないので、多数の回答者を集める必要があり、コストがかかる、実現が難しいという欠点があります。
シークエンシャルモナディック法では、全回答者に同じアンケートを渡し、複数のパッケージデザインを提示して意見を聞きます。統計的に有意な数の回答が集まったら、選択肢に対する共通の反応を調べ、最も人気のあるデザインを選びます。
シークエンシャルモナディック法を使った製品パッケージのアンケート作成について、詳細情報をご覧ください。
この手法は、モナディック法と比べて少ない回答者でアンケートが実施でき、コストが低くて実現しやすいというメリットがあります。ただし、アンケートを処理しやすい長さに抑えようとすると、1つの選択肢についてできる質問の数が少なくなります。
各デザインの長所と短所、SurveyMonkeyでの設定方法について詳しくはこちらをご覧ください。
良いパッケージデザインに必要なものは何でしょう。それは、決定を支えてくれる適切な指標です。
パッケージテストの中で尋ねる質問は、どんなに細かくても構いません。たとえば、あるデザインが棚の上で目立つかどうかを調べるなら、目につきやすさ、見つけやすさ、美しさなどについて具体的に質問します。テストに使える主な指標をご紹介しましょう。
測定する各指標の相対的な重要性は、デザインの目的によって異なります。売上を伸ばすようなパッケージデザインが良いなら、購入意思が最も重要な指標になるでしょう。一方、競争の激しい市場で自社製品を差別化するのが目的なら、デザインの独自性をより重視する必要があります。
指標の測定には、リッカート尺度の使用をお勧めします。リッカート尺度は単純で、回答者が直感的に答えられ、選択肢が一貫するため、結果の分析も簡単です。この尺度を採用すれば、「このデザインは、どの程度(指標の種類)ですか」という形式の質問が使えます。回答は「非常に(指標の種類)」から「まったく(指標の種類)でない」の間で段階的に作成します。
たとえば、指標を購入意図にした場合の質問は次のようになります。
パッケージデザインを理由にこの製品を購入する可能性はどの程度ありますか?
場合によっては、どのデザインに対する回答も似通っていて、どのデザインが一番気に入ったのかわからないことがあります。この問題を解決するには、アンケートの最後に一番好きな選択肢を選んでもらう必須の質問を挿入します。この質問があると、デザインの総合的な好みに対する各指標の寄与度を順位付けすることも可能になります。たとえば、ほとんどの回答者が一番独自性があると思うデザインを一番好きなデザインとして挙げているなら、ターゲット市場にとって重要な価値は独自性であると考えることができます。
また、アンケートにスクリーニング質問やカテゴリー、デモグラフィック質問を配置します。このような質問ではフィードバックを集めている回答者についてのより詳細な情報が得られるため、結果をグループごとにセグメント化することができるようになります。デモグラフィック質問については、SurveyMonkeyの総合的なコンセプトテスティング用リソースを参照してください。
以下のリソースでご希望の情報を見つけてください!
SurveyMonkeyの専門家によるパッケージデザイン分析ソリューション: 専門的手法、信頼の置けるオンラインパネル、AIを活用した洞察を使用して、パッケージ デザイン コンセプトを迅速にテストできます。
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パッケージテスト アンケート テンプレート: 専門家の認定を受けたこのテンプレートを使うと、質問のブレインストーミングがはかどります。もちろん、自由に編集することも可能です。
SurveyMonkey Audience: グローバルな消費者パネルが、130ヶ国以上の回答者を対象にしたアンケートの実施を可能にします。
市場調査サービス: アンケートの相談からチームトレーニングまで、SurveyMonkey Audienceでの調査がスムーズに進むよう専門家がお手伝いします。
パッケージデザインの実用的な質を判断する唯一の方法は、ターゲット市場に評価してもらうことです。ターゲット層のフィードバックを得る方法には次の2つがあります。
回答を収集したら、パッケージデザインを比較しましょう。最も気になるデータに焦点を当て、分析をより簡単にするために、トップ2ボックススコアを使ってみてください。この方法では、指標全体でデザインを簡単に比較でき、最も人気のある選択肢をすばやく特定できます。
自由形式の質問(回答の選択肢がない質問)に記入された回答も忘れずに確認しましょう。ワードクラウドがあれば、各デザインの重要なポイントを簡単に特定できます。
ここでは、製品デザインのコンセプトテストについて、ほんの触りをご紹介したに過ぎません。各ステップをより総合的に理解するには、「コンセプトテスト究極ガイド」をお読みください。
新しい製品を作る場合や既存の製品を再構築する場合、パッケージテストは製品ライフサイクルの開発期、成長期、飽和期、衰退期に実施します。
開発期には、ブランドの外観について主要な決定をするための幅広いフィードバックが必要になります。このタイミングで、たとえば、回答者にまったく異なる複数のパッケージデザインの中から好きなものを選んでもらうとよいでしょう。ブランドができたばかりの段階なので、デザインの方向性を示してくれるようなフィードバックを集めるのが最適です。
成長期や飽和期、衰退期には、パッケージデザインについて具体的なフィードバックが必要になります。このタイミングで、たとえば、デザインの色やフォント、テーマの変更に関する質問を中心に尋ねます。また、忠実な顧客基盤を対象にリブランディングに賛同してもらえるかどうかを聞くのもこの段階です。
一連のベストプラクティスに従えば、アンケートのフィードバックと結果の質を高めることができます。製品パッケージをテストする際、次の5つの点を考慮してください。
以上が、製品パッケージのテストの重要性と、独自のテストを実施する方法です。それでは早速、パッケージ デザイン コンセプトをターゲット市場に吟味してもらいましょう。
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