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記述的な調査: 回答者を定義して結論を引き出す

記述的な調査とは

探索的な調査とは反対に、結論を引き出すための調査です。記述的な調査で集めた情報は、数量化が可能で、対象者集団について統計的な推論を行うためのデータ分析に使用できます。記述的な調査には選択回答形式の質問が使われるため、結果からユニークな洞察を得ることはできません。しかし、正しく使えば、回答者グループとそのグループが代表している母集団全体に関する何か特定し、その有意度を測定することができます。

オンラインアンケートでは、記述的な調査が最も一般的です。多くの組織が、特定のトピックに対する回答者グループの意見や態度、振る舞いの強さを測定する手段として使用しています。特定のグループ(年齢、所得、結婚歴、性別など)の人口統計的特性の調査にもよく使われます。これらの情報は、そのままの形で検討する以外にも、長期的な動向の測定や、より高度なデータ分析である相関関係の抽出、セグメンテーション、ベンチマーキングといった統計的手法に使用できます。

調査の種類にかかわらず大切なのは、価値のある情報だけを集めることです。オンラインアンケートの場合、集めた情報から、自分の組織が直面している問題や改善事項に対して、どのような対策を取れば良いかが明らかになるべきです。そのため、いきなりアンケートの作成に取り組むのではなく、まず調査の目的を設定することが重要です。調査の目的とは、会社が直面している問題について、事実に基づいた決定を行なうために何を発見したいか、の定義です。たとえば、あるウェブサイトが訪問者のフィードバックを集めたいとしましょう。調査の目的は、ナビゲーション、情報の質、外観といった要素別に分けることが可能です。調査の目標を正しく定義してアンケートを作成すれば、行動の方向性を明確に示す、関連性の高い洞察が得られるでしょう。

記述的な調査を効果的なものにする次のステップは、精度の高い結果を得ることです。そのためには、アンケートのデザインと調査方法に生じるバイアスや誤差を最小限にする必要があります。サンプリングアンケート(標本調査)を行う限り、誤差をゼロにすることはできませんが、適切な標本サイズを選んで許容誤差と有意水準を制御することが重要です。

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記述的な調査の利用方法に際限はありません。アンケートの作成を始める前に調査の目的を定めることの重要性を学びましたが、有益な情報をもたらす調査計画とは、どのようなものなのでしょうか。調査目的の要件を理解するために、記述的な調査の3つの活用方法を見てみましょう。

選択回答形式の質問は、回答者の特徴を定義することを目的とします。たとえば、年齢や1週間のインターネット使用時間などを尋ね、特徴や行動を理解します。製品に対する満足度や、ある政党の方針にどの程度同意するかなど、回答者の意見や態度を尋ねることもできます。

基本的には、このような情報のすべてを意思決定の改善に利用できます。たとえば、ある小売り店が、顧客の大半が来店前にオンラインでセール商品をチェックしていることに気づいたなら、広告チームをどこに集中的に投入すべきかのヒントになります。

記述的な調査は統計分析が可能なため、時間の経過に伴う傾向を把握できます。あるホテルで、宿泊客を対象に10段階で満足度を評価するアンケートを実施したとしましょう。返ってくる値は、そのままでは漠然としています。8.3という平均値を算出したところで、あまり意味はありません。しかし、ホテルの経営陣が宿泊客のニーズに応えようと何らかの改善を行ったなら、後日同じアンケートをもう一度実施して、アンケートの平均評価が上がったか下がったかを確認することができます。それにより、時間の経過に伴う顧客満足度の改善状況や、新しいキャンペーンやプロセスの効果を測定できるのです。

記述的な調査は、グループ間の比較にも利用できます。たとえば、シャンプーのメーカーが消費者全般を対象にアンケートを実施し、同社の製品や広告、イメージについて質問したとしましょう。同じアンケートに、年齢、性別、所得といったデモグラフィック質問も含めてあります。

実施後、データを分析して、異なる回答者グループの意見を比較することができます。たとえば、性別と年齢による意見の違いを統計的に特定できます。会社のイメージに関して、若い成人男性の意見が統計的に低いのであれば、この層に向けた新製品を検討するとよいでしょう。

調査の目的が上記の3つのカテゴリーに含まれるなら、準備は順調です。あとは、組織の問題または改善点に対応するために、収集したデータをどのように活用するかを決めるだけです。アンケートの実施がうまく行っても、それで終わりではありません。集めた情報をどうするかで、アンケートプロジェクトの成否が決まるのです!

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