ワールドクラスの従業員体験(EX)は、一朝一夕で育めるものではありません。従業員体験管理プログラムを作成し、満足度に関するあらゆる提案を実行する必要があります。平均的な従業員体験を改善するだけでも、職場の効率や満足度、生産性は劇的にアップします。
従業員体験は、従業員と会社の間で起こることをすべて包括したものです。求人広告を見た瞬間から会社を去る日まで、あらゆる出来事が体験として蓄積されます。
企業文化の体験から同僚や経営陣とのやり取り、職場での事件、さらにはテクノロジーの使用も、従業員体験を形成する要因となります。従業員が職場でポジティブな体験をすれば、パフォーマンスの向上につながります。SurveyMonkeyの調査から、従業員の15%が、従業員ライフサイクルにおけるネガティブな体験が原因で、仕事に満足していないことが判明しています。
どのようなイベントや状況が従業員体験に影響するかを理解することは、誰にとってもすばらしい職場を作るための第一歩です。
特にリモートワークやハイブリッドワークが広く普及している今日において、テクノロジーは、従業員体験に欠かせない要素です。デジタル従業員体験とは、職場に導入されているテクノロジーやIT部門が提供しているサポートを、従業員がどのように体験しているかを指します。
テクノロジーは、現代の職場の重要な構成要素であり、デジタル従業員体験には大きな影響力があります。
デジタル従業員体験について検討する場合は、次のような点が重要になります。
従業員体験は、従業員が会社で働いているときの体験全体を指します。職場でのあらゆる行動、職場で過ごした時間すべてが、体験を左右します。その行動の一部に、当然ながらテクノロジーが関係してきます。
デジタル従業員体験は、職場で作業する際に必要なテクノロジーとの接触に焦点を当てます。タッチポイントには、従業員が使用しているノートパソコン、PC、タブレット、スマホ、ヘッドセット、ソフトウェアが挙げられます。会社が提供するITサポートも、デジタル体験に含まれます。
デジタル従業員体験も、従業員体験ではありますが、その一部に過ぎません。
従業員のモチベーションを高める方法がわかれば、満足度・パフォーマンス・定着率が改善できます。
ポジティブな従業員体験は、企業文化やビジネス成果にプラスに作用します。満足度の高い従業員はパフォーマンスや生産性が高く、会社での勤続年数も長くなる傾向にあります。ここで、ポジティブな従業員体験の4つのメリットをご紹介しましょう。
会社に来るのが楽しい人は、仕事で能力を存分に発揮することができます。およそ86%の従業員が、仕事に満足していると答えています。満足した、エンゲージメントの高い従業員は、不満を抱えた従業員に比べて仕事をこなすのが速く、仕事の質も高い傾向にあります。ワールドクラスの従業員体験を提供することに集中すれば、従業員の意欲を高め、満足度を劇的に高めることができます。
求職者の多くは、有意義な仕事や多様性のある職場文化を求め、応募前にレビューサイトや掲示板などで会社の情報を集めています。応募者が知りたいのは、多様性・公平性・インクルージョン(DEI)に対する取り組みや、福利厚生、企業文化、テクノロジーといった従業員体験の構成要素の実態です。
元従業員が会社について悪いレビューを残していると、有能な人材にそっぽを向かれる可能性があります。
ポジティブな従業員体験は、定着率の向上に直結します。従業員の満足度が高ければ高いほど、会社に留まる可能性も高くなります。定着率を改善したいなら、従業員体験を効率化するのが有効です。
従業員のエンゲージメントが高ければ、能力を存分に発揮してもらえる可能性が高まります。満足した従業員は、顧客に優れたサービスを提供し、顧客体験を改善してくれます。カスタマーサポートの応答率が高い、あるいはカスタマーアドボカシーチームが活躍しているなど、従業員の積極性は、顧客満足度の向上に貢献します。
従業員が生き生きとすれば、顧客も活気づきます。
従業員体験には、従業員と会社の間にあるすべてのタッチポイントが含まれます。つまり、従業員体験管理とは、あらゆるタッチポイントに作用してポジティブな体験を実現するプロセスを指します。
異なるタッチポイントで従業員体験を測定することで、問題のある領域を正確に特定します。これらの領域の改善に真っ先に取り掛かれば、従業員体験を全体的に改善することができます。長期的には、従業員体験管理を継続的に行い、全員が満足度できるような職場を育みます。
この段階に達するためには、まず従業員体験を測定し、データに基づいて行動を起こす必要があります。
従業員体験は、1つの基準で測れるものではありません。その広範さから、複数のツールを組み合わせて各側面を測定する必要があります。いくつかの測定値とツールを合わせて初めて、従業員の感情の全体像が把握できます。
従業員体験には、いくつかの要素が影響します。
従業員体験管理では、従業員体験のすべての要因を調査します。全面的に小さな改善を加えることで、従業員体験を改良し、企業文化を強化し、職場を改善することができます。
従業員体験を管理・改善する上で重要なタッチポイントは、次の5つです。
従業員体験を改善するためには、従業員ジャーニー全体を通してフィードバックをもらい、モニタリングする必要があります。従業員体験をモニタリングする実用的な方法をいくつかご紹介しましょう。
従業員エンゲージメントアンケートを年に1回実施して、従業員体験に関連する要因を特定し、改善します。部署によってエンゲージメントの高さに差があることや、特定の役割が負担を感じていることが判明するかもしれません。
従業員エンゲージメントアンケートは、従業員の感情を理解する絶好の機会です。頻繁に実施すれば、問題が深刻になる前に対策を取ることができます。
パルスサーベイという、トピックを絞った短いアンケートを定期的に実施することで、従業員体験への取り組みの成功度を評価します。結果に基づいて、従業員体験管理の計画に調整を加えれば、効果が改善されます。
手始めに、SurveyMonkeyの従業員満足度アンケートテンプレートを使ってみましょう。これらのアンケートでは、改善の必要な点を特定することができます。
オンボーディングは、新入社員が自分の役割や期待、職場のリソースについてどう思っているかを調べる絶好のタイミングです。オンボーディングアンケートや新入社員トレーニングクイズは、従業員ライフサイクル全体に影響する場合があります。自分の役割に対する期待が現実的ではないなら、従業員は不満を抱くでしょう。従業員の期待を初日から理解することは、最適な体験の提供に役立ちます。
退職面接は、それまでに従業員が会社で受けた、すべてのアンケートの回答に沿って行うことが大切です。従業員の体験について質問することで、欠けている情報を補います。そのデータを使って、従業員体験ジャーニーの全体像を明らかにし、インサイトを定着率の向上に役立てます。
ステイインタビューは、マネージャーとチームメンバーの間で定期的に行われる対話です。ステイインタビューでは、従業員がどう感じているか、仕事に満足しているかをマネージャーが質問します。パフォーマンスレビューとは異なり、サポートを必要としている従業員や昇給を求める従業員の声を拾うことができます。
ステイインタビューで得たフィードバックに基づいて行動を起こせば、従業員の意見を大切にしていることが示せます。ステイインタビューは、従業員の満足度や意欲など、従業員体験を左右する要因の改善に役立ちます。
360度評価を実施すれば、管理職や部下、同僚、自己評価といったさまざまなインプットが得られます。360度評価からは、マネージャーが従業員を評価する従来型の評価よりも従業員体験に関するインサイトが多く得られます。SurveyMonkeyのカスタム変数を使って、評価者を匿名にしましょう。360度評価アンケートは、パフォーマンスを総合的に評価するというより、従業員体験について調べたいときに効果的です。
ポジティブな従業員体験は、生産的で効果的、かつ意欲的な職場を作る上で欠かせません。従業員体験を測定して、従業員が満足していないことに気づいた場合は、対策を講じる必要があります。従業員体験を改善する、効果的な方法をいくつかご紹介しましょう。
従業員からのフィードバックにまったく反応しなかったなら、途端に信頼を失うことになります。せっかくアンケートに回答したのに、それが何の変化にもつながらないとわかった場合、従業員の意欲は劇的に低下するでしょう。
自分の意見が大切にされている実感があれば、従業員は意見や有用なアイデアを進んで提供してくれます。フィードバックを集めたら、行動計画を立てて従業員に知らせましょう。意見に耳を傾け、行動を起こすことで従業員体験が向上します。
効率的に作業ができるように、最新のテクノロジーに基づいた、スムーズに動作するツールを提供しましょう。
作業スペースは、明るくて雰囲気の良い空間であることが大切です。無料のおやつや、カフェコーナーなどもあるといいでしょう。また、自宅で仕事をするか出勤するかを柔軟に選べるようにするのも得策です。
会社によっては、ハイブリッド勤務を可能にするために何らかの対策を講じたり、従業員体験をその観点から捉えたりする必要があるでしょう。ミシガン州のテクノロジー部門が、どのようにリモートワーカーをサポートしているかをご覧ください。
従業員体験プログラムのオーナーシップを誰に持たせるか考えたとき、真っ先に思い浮かぶのは人事部のシニアディレクターです。データを収集して実用的なインサイトと共に提示する役割を持ちます。
学習・開発担当や、採用担当のディレクターがプログラムのオーナーとなる場合でも、組織内のリーダー全員が従業員体験の改善に貢献します。リーダー全員に、アンケートの実施、データへの関与、約束の実行を促しましょう。
従業員と会社の最初の接点であるオンボーディングは、従業員体験全体の土台となります。従業員は、オンボーディングの際に作業環境や企業文化、期待について知ることができます。オンボーディングの途中で従業員の意欲が低下するようであれば、プロセスを検証して調整する必要があります。
CNBCが2023年5月にSurveyMonkeyで実施したアンケートによれば、従業員の13%が、会社での職務に満足していないと回答しました。満足していない従業員は、新しい機会を見つけた時点で会社を辞めてしまいます。従業員の離職を防ぎ、満足度を高めるためには、充実した福利厚生という形で共感を示すことが大切です。
出産休暇や育児休暇、忌引き休暇、介護休暇といった家族休暇制度を見直しましょう。従業員を大切にしていることがわかるような制度になっているでしょうか。提供する福利厚生が充実していればいるほど、大切にされているという実感が強まります。
テクノロジーは、従業員体験の重要な要素です。従業員が仕事に使うPCから、フィードバックの提供に使うアンケートツールまで、あらゆるものが従業員体験に影響しますが、組織は同じテクノロジーを利用して、顧客体験を改善することができます。
ここで、デジタル従業員体験管理に使えるツールをいくつかご紹介しましょう。
従業員体験の技術スタックに追加できるソフトウェア・ツール・プラットフォームには、さまざまなものがあります。
さまざまなツールやプラットフォームを一度に導入して人事チームを戸惑わせたくないなら、SurveyMonkeyの利用をご検討ください。オールインワンプラットフォームであるSurveyMonkeyは、従業員体験管理を合理化し、従業員体験に関連するあらゆる業務の土台となります。
従業員の声を事業の中心に置きましょう。SurveyMonkeyが有能な人材の獲得・維持にどのように役立つかをご覧ください。
人事リーダー向けのこのツールキットは、比類なき従業員体験の構築をサポートします。
全関係者に正確な関連情報を提供し、組織の透明性を実現しましょう。
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