「そう思う/思わない」形式の質問を書くための2つのヒント

医療機関は、患者の健康を気にかけています。そして、患者がまた利用してくれるかどうかも。そのため、診察の終了後に感想を尋ねるフィードバックアンケートを受け取ったことがあるでしょう。こんな感じの質問です。

利用した医療機関は、十分な時間をかけて私のニーズに対処してくれた。

  • そう思う
  • ややそう思う
  • どちらとも言えない
  • あまりそう思わない
  • まったくそう思わない

アンケート調査の分野では、このような質問を、選択肢にちなんで「そう思う・そう思わない質問」と呼んでいます。この形式の質問は、何十年も前からアンケート調査で多用されています。なぜでしょう?

それは簡単に書けて、業界の種類を問わず広く普及しているからです。ところが調査によってこの質問タイプの問題点も指摘されるようになりました。ここでは、そのうち2つの問題点を検討し、解決のヒントを簡単にご紹介します。

1. バイアスを防ぐ(ひとは他人に良く思われたいもの)

一見シンプルな「そう思う/思わない」の構造には、いわゆる「黙従バイアス」が隠れています。一般に、アンケートに回答してくれる人は感じよく思われたいと思っています。そのため、このような選択肢を与えられると、質問の内容に関わらず「そう思う」と答えてしまいがちです。

もう一つ問題点は、「そう思う/思わない」の形式がとてもわかりやすく見えるため、アンケート作成者がまったく同じ選択肢を多くの質問で使い回し、質問をマトリックス形式にまとめてしまうことです。

マトリックス形式の「そう思う/思わない」質問は、狭いスペースに多くの情報を詰めこみ、実質的にたった一つの質問でさまざまな項目について尋ねます。そのため、回答者は、深く考えずに答えてしまいがちです。

このような現象を、ストレートライニング(パターン化された回答)といいます。(回答者が、多くの項目をさっさと読み進めながら同じ選択肢を選んでいく現象です。)

正確なデータを収集したいなら、これは明らかに重大な問題です。さきほどの医療機関の例では、このストレートライニングの結果、せっかく集めたデータが、サービスの改善や情報に基づいた決定に役立たないものになります。

2. 評価スケールを活用する

すべての質問を同じ形式で揃えるためには、質問ごとに評価の対象を考える必要があります。上の例では、回答者は、医療機関が十分な時間をかけたかどうかを評価します。同じ質問でも、「十分な時間をかけなかった」か、あるいは「時間をかけすぎた」か、と表現することが可能です。

仮に、あるクリニックが患者の満足度を他の医療機関と比較したい場合、質問の言い回しが異なると、意味のある比較を引き出すのは難しくなります。

では、医療機関が患者の満足度を測るには一体どんな質問文にすればよいのでしょう。別の質問を見てみましょう。

利用した医療機関があなたのニーズに対処するためにかけた時間に、どの程度満足しましたか。

  • とても満足
  • やや満足
  • どちらとも言えない
  • やや不満
  • とても不満

このタイプの質問は、項目固有の質問と呼ばれ、各質問に固有の回答選択肢を使います。異なる質問には異なる選択肢のグループを用意します。

調査では、項目に固有の評価スケールを取り入れることによって黙従バイアスの傾向が弱まることが明らかになっています。また、スペインとアメリカの調査グループは、項目固有のスケールと「そう思う/思わない」スケールをヨーロッパの14ヶ国で比較調査し、一般的に、項目固有のスケールの方が「そう思う/思わない」スケールより信頼性と有効性が高いことを明らかにしました。

そこで、次はあなたが評価スケールを作成する番です。アンケートを作成する際は、SurveyMonkeyの質問バンクもお忘れなく。専門家によって承認された何千もの質問の中から、項目固有のスケールを自由に選ぶことができます。

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