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消費者は、確実に期待に応えてくれる製品の購買決定を数ある製品の中からどのように選択しているのでしょうか。
ブランドの信頼性とは、製品を提供している会社やブランドに対して、購入者が「問題を解決してくれるだろう」、「すごい機能を実現してくれるはず」、「きっと期待に応えてくれる」と確信できるかどうかを指します。
エデルマン・トラストバロメーター スペシャルレポートによれば、消費者や企業が製品を選ぶ理由の中で、価格に続いて2番目に重要なのがブランドの信頼性です。なぜ購入者がブランドの約束を果たしてくれる会社を探すかと言えば、いくつかの理由が挙げられます。
消費者が健康や家計、治安について不安を感じるようになったことで、ブランドの信頼性の重要性が増しています。2020年は、米国の会社員のほぼ4分の3が在宅勤務を強いられ、プライベートや家庭生活の混乱を招きました。消費者のおよそ45%がモバイルアプリで商品を注文し、店舗での買い物に比べて短時間で製品を選択していました。また、69%にも及ぶ人が、身体的・精神的健康に注意するようになったと回答しています。消費者は、より多くの課題に直面し、異なる方法で買い物し、企業に信頼関係を求めるようになっています。
消費者は、責任感のあるブランドを求めています。企業が問題を解決してくれることを望む人が80%、企業と政府が協力して重要な問題に対処することを望む人が90%にも及ぶ理由は、人々が感じている経済・社会不安です。
不安を感じた人々が信頼の置ける製品を求めることで、ブランドの信頼性が購買決定における重要な要因となります。
問題の解決とは、購入者による製品の使用に限られません。
購入者がブランドに求めるものは、情報、製品の入手可能性、サービス、返品の手軽さ、手頃な価格、スピーディな配達と多岐にわたります。製品そのものだけでなく、顧客体験全体で購入者の問題を解決しなければなりません。
購入者の大部分を占める85%が、問題を解決してくれるブランドを求め、69%が頼りになる企業を求めています。また、64%が情報源としての企業に信頼を寄せています。
企業の評判はブランドの信頼性に貢献します。購入者が製品を買う決定を下したということは、購入者がブランドとその価値に敬意を払っていることを意味します。
購入者は、従業員を手厚く扱い、高い環境基準と倫理的なビジネス行動規範を設定している企業に注目します。調査によると、購入者の60%以上が、コミュニケーションにダイバーシティを反映させること、あらゆるコミュニティに対して製品を入手可能にすること、人種間の不平等をなくすことを目指して企業が積極的な措置を講じるべきだと考えています。企業がそのような措置を講じない場合、重大な結果につながります。米国人の60%が、人種差別に関して断固とした姿勢を見せない企業からは商品を購入しないと答えています。
有名人を起用したCMや気の利いたキャッチコピーが購入につながる時代は終わりました。ブランドは、購入者一人ひとりの信頼を得なければなりません。
購入者のおよそ60%が、購入を決めるときに重要な要因の一つとして個人的な体験を挙げており、業界の専門家に高い信頼を寄せていることが分かります。広告ブロックツールや無広告のストリーミングサービスを利用して広告を回避する消費者が増えているため、直接広告は効果が薄れてきています。
ソーシャルメディアは、購入者に対して大きな影響力を持ちます。ミレニアル世代の30%以上がソーシャルメディアで信頼できるアドバイスを得ており、有名人の推奨を参考にして製品を選ぶ人は17%に過ぎません。ミレニアル世代は、広告よりも、自分と同じような消費者がソーシャルメディアで共有している意見の方を信頼しています。
ブランドの信頼性を築くには時間がかかります。ブランドの約束が果たされるという確信を、消費者だけでなく、ビジネスバイヤーにも持ってもらう必要があります。
企業は、ブランドの信頼性を築く方法を追求し続けています。競合製品の中から自社製品を選んでもらえるようにブランドロイヤリティの確立に力を注ぐ必要があるため、信頼関係の構築は時間のかかる取り組みです。
SurveyMonkeyブランドトラッカーを使ってリピート客をつかむ方法を理解しましょう。
ブランドの信頼性には、顧客体験のあらゆる側面が含まれます。製品の品質・性能、カスタマーサービス、価格、競争力、ブランドイメージといった要素がブランドの信頼性を構成します。顧客との関係を築くために必要な行動を特定するには、まず、この信頼性を測定しなければなりません。
NPS®アンケートは、顧客体験と総合的なブランドイメージを測定するための基準です。NPSは、企業の成長を示す指標の中でも、大手企業でブランドイメージの評価に使用されている優れた指標です。
NPSアンケートは、1~10の尺度を使って回答者を次の3つのカテゴリーに分類します。
エンタープライズレベルの企業は、NPSアンケートを実施することで、成長のカギを握る顧客体験を適切に管理できるようになります。ブランドの信頼性や成長機会に関するインサイトが引き出せるような質問が用意されているので、簡単にNPSアンケートを始めることができます。
企業は、現時点でのブランドイメージを測定するために、独自のアンケートを作成できます。ブランド イメージ アンケート テンプレートを使えば、既存の顧客やターゲット市場を対象に質問することができます。
アンケートには、回答者がブランドに対してどのような印象を持っているかを調べる複数選択肢の質問や、意見を書いてもらう自由形式の質問を含めます。
ブランドの信頼性を測定するアンケートには、顧客満足度、ブランドイメージ(パッケージやロゴなど)、製品の使用状況、競合ブランドの比較、総合的な意見についての質問を含めます。既成のテンプレートを使えば、すぐに始めてスピーディーに結果を得ることができます。
アンケート結果からは、ブランドがどの領域で成功しているか、対処すべき点は何かがわかります。多くの場合、次のような問題が明らかになります。
パッケージやロゴを一新する必要がある。 アンケートの回答者が、製品に対して古臭いというイメージを持っているなら、そろそろ新しいパッケージやロゴを開発する時期だと考えましょう。新しいデザインでブランドイメージが改善されるかどうかも、アンケートでテストできます。
顧客体験の改善機会。カスタマーサービスでトラブルを経験した回答者や、問題を解決してもらえなかった回答者は、そのような体験をはっきりと記入します。回答者は、どこを改善すれば顧客の問題を早く簡単に修正し、ブランドの信頼性を高めることができるかを示唆してくれます。
市場の比較。回答者は、製品が他社と比べて劣っていないか、もっと質が良くて安価な製品が他にないかを教えてくれます。企業は、この機会を利用して製品を改良するか、新しい製品コンセプトを開発し、それを再び同じ回答者に提示してテストすることができます。
アンケートは、市場機会や新しい製品コンセプトを特定し、顧客体験を改善するための優れた手段です。データが集まった時点で、企業は、ブランドの信頼性を維持するための新たなソリューションを作成します。
ブランドの信頼性の確立は、ゴールではなく、長く続く道のりです。市場には次々に新しい商品が登場するため、消費者もビジネスバイヤーも、目移りして別の商品が使ってみたくなっても不思議ではありません。
ターゲット層を対象に年に2~4回アンケートを実施すると、製品やポリシー、顧客サービスを改善する方法について十分な情報が得られます。現在、社会不安が強まっているため、購入者は新たな解決策を必要とする新たな問題に直面しています。企業は、購入者とつながりを保ち、購買行動の変化を敏感にキャッチする必要があります。
ブランドの信頼性とは、安心感です。購入者が望んでいるのは、問題を解決してくれる製品だけではなく、信頼の置ける、評判の良い、社会に貢献する企業です。定期的なアンケートを通じて顧客の動きを調べれば、顧客の安心感を維持するためにどのような変化が必要かを把握することができます。
ブランド調査の結果を隅から隅まで読む必要はありません。SurveyMonkeyブランドトラッカーなら、動的なダッシュボードに正確で実用的なインサイトが表示されるため、すぐに行動を起こすことができます。
このブランドにどれぐらい詳しいですか?
このブランドについて全体的にどう思いますか?
このブランドを購入する可能性はどの程度ありますか?
このブランドの名前を聞いて、どの形容詞が思い浮かびますか?
このブランドに関する次の文にどの程度同意しますか?
ブランドAは信頼できるブランドだ
このブランドを他の人に推奨する可能性を10段階で表してください。
ブランドに対する回答者の信頼を測定するには、他にもさまざまな質問が考えられます。企業は、さらに質問を追加し、ターゲット市場とブランドの関係について深く探ることもできます。
SurveyMonkeyのブランド追跡ソリューションには、最適な手法に基づいた調査を実施するための、アンケートの作成に関するアドバイスも含まれます。
エデルマン・レポートによれば、80%の人が企業に対し、社会にポジティブな貢献をすることを望んでいます。ブランドは、自らが明確なビジョンを持った社会の原動力であることを示す必要があります。
コロナ禍において、企業は、財政的には不利でもさまざまな対策を練って従業員を保護しました。ブランドの信頼性は、製品だけの話ではありません。そのブランドの所有者である企業は、高い倫理基準を掲げて、人類や環境のために正しい行いをしている企業だと信用してもらわなければなりません。それが達成されて初めて、購入者の信頼を勝ち取ることができます。
ブランドの信頼性を示すために、企業は、行動の透明性を実現しなければなりません。製品は、企業が宣言しているとおりに、購入者の問題を解決し、期待に応えなければなりません。
企業は、コンテンツマーケティングやソーシャルメディア、広告などのチャネルを通じてコミュニティに無料で情報を提供し、メッセージを明確に伝える必要があります。ブランドのメッセージは、他とは違う、わかりやすい言葉で価値提案を表現したものでなければなりません。
購入者は、企業に対し、政府や競合他社と協力して人種差別や貧困、虐待といった深刻な問題の解決に貢献することを期待しています。
つまり企業は、何をしたいかを明確に宣言し、それを実行しなければなりません。それによって、顧客ロイヤリティ、ブランドロイヤリティ、そして信頼性が確立されます。
利用しているブランドに信頼を寄せていると答えた回答者は、2019年から2020年にかけて12%増加しました。 これは、信頼できるブランドを見つけた消費者は、そのブランドを利用し続けることを示しています。
しかし、ブランドを信頼してもらうためには、まず顧客にブランドを認知してもらわなければなりません。企業は、製品を広く知ってもらうためにブランド認知度の確立に努力し、マーケティングキャンペーンを実施したり、その効果を測定したりします。
ブランド認知には、2つの種類があります。助成想起と純粋想起です。ブランドの助成想起とは、アンケート回答者にブランドの一覧を提示してどのブランドを知っているか答えてもらう場合です。ブランドの純粋想起とは、回答者にある製品カテゴリーを提示し、それに該当する製品やメーカー、サービスの名前を挙げてもらう場合です。
すぐに使えるブランド認知度アンケートのテンプレートには、2種類の質問の一方または両方が含まれています。
ブランドの助成想起の質問:
以下のミネラルウォーターのブランドのうち、聞いたことがあるのはどれですか。(当てはまるものすべてを選んでください)
ブランドの純粋想起の質問:
SurveyMonkeyブランドトラッカーでは、専門家のサポートを得てアンケートをすばやく実施し、グローバルなパネルから正確な回答を得て、AIを活用したインサイトを参考に結果を解釈することができます。
ブランドの信頼性を確立するには、顧客との関係を築く必要があります。企業は、どんな企業なのか、どんな製品を提供するのかを明確に定義し、それに従って行動しなければなりません。ここで、ブランドの信頼性を確立するための具体的な方法をご紹介しましょう。
ブランドに時間とリソースを投資する企業は、購入者との関係を育み、消費者とビジネスバイヤーの両方からメリットを受けることができます。
前述のエデルマン・レポートによると、ブランドに厚い信頼を寄せている人の75%は、他にもっと安い製品がある場合でも、そのブランドの製品を買い続けます。購入者が製品を選ぶとき、価格が最も重要なポイントになることは多いですが、強力なブランドを確立すればロイヤリティが価格感受性を上回ります。
ロイヤリティは、新たな機会を開拓します。ブランドに厚い信頼を寄せる購入者は、特定のブランドの製品しか買わないと同時に、新製品を試してみる意欲も持っています。
ブランドに厚い信頼を寄せている人の60%が、そのブランドと個人情報を共有してもいいと考えています。個人データは、ブランドがターゲット市場のデモグラフィックスや購買習慣を理解するうえで役立ちます。購入者がなぜ、どのように製品を購入しているかを理解するうえでデータマイニングがますます重要性を増している中、個人データを共有してくれる人の存在は非常に価値があります。
エンゲージメントの高い購入者は、ブランドのプロモーションや広告、マーケティングキャンペーンに注目してくれる可能性が高いため、そのおかげで他の製品の認知度が高まり、売上が増加する可能性があります。
購入者は、製品が気に入らなかった場合に声を上げることが多いですが、ブランドを積極的に推してくれることもあります。エデルマン・レポートによると、ブランドに厚い信頼を寄せている人の78%が、ブランドに関するコンテンツをリブログしたり、自分の体験をシェアしたりしています。
特にブランドのファンによる口コミでの推奨には大きな価値があります。製品を推してくれるだけでなく、ブランドが批判されないように擁護してくれます。ソーシャルメディアでの「おすすめ」に頼る消費者が増えているため、ブランドを積極的に応援してくれるユーザーは、他のユーザーを引き寄せる貴重なアセットと言えます。
ブランドを愛し、信頼している購入者の多くは、価格が高くても払う用意があります。ブランド名が良質な製品と結びつけば、価格を上げて収益を増やし、より多くの利益を上げることができます。
ブランドの信頼性が実現されている例として、Appleが挙げられます。Appleのマーケティング戦略は、低価格の製品を売ることではなく、優れた製品と比類なき顧客体験を提供することを目標としています。現CEOであるティム・クックがスティーブ・ジョブズから受け継いだAppleの戦略には、4つの柱があります。
高級な製品を提供するというAppleの戦略は、製品の差別化を核とする戦略であり、新製品の発売時に列をなすような熱狂的Appleファンを生み出しました。このような購入者たちは、口コミやロイヤリティ、応援がブランドの信頼性を最高レベルにまで高めるということを体現した顕著な例でもあります。
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