ユーザーがどのように自社製品を使っているか十分に理解していますか?使用中にどう感じているのでしょう。あるいは、重要な購入ポイントを通過したときに望んでいたことはこれですべてだったのでしょうか?見込み客が断固とした行動に出てあなたの製品を選び、新規ユーザーになるその輝かしい瞬間の後には、多くのことが起こります。本当の意味で試されるのは、顧客が製品とともに生活して働き、あるいは遊ぶときであり、購入時の約束を果たしているかどうか、直接体験してみた感想を抱くときです。
このプロセスを通して明らかになる考えや印象、行動は、いわゆる顧客体験(UX)の重要な一部です。このような感情を素早く正確に把握するUX調査は、組織の成功には極めて重要です。
顧客が製品やサービスで体験したことが問題をはらんでいるのか、それとも単に特定のニーズや期待に応えられなかっただけなのかを知る必要があります。それと同じくらい重要なことは、顧客体験がシームレスで有意義で、直感的かつ満足できるものであることを知ることです。
現在そして将来のビジネスにとって、顧客体験は非常に大切です。そう、顧客体験を評価する最善の方法、さらには新しいアイデアを試して強化・改善する方法は、首尾一貫してUXアンケートを使い、ユーザーの貴重なフィードバックを収集することに他なりません。
効果的なUXアンケートは課題や問題を特定するだけではなく、ユーザーが本当に求めていて必要としているものについてのインサイトを与えてくれます。新しく革新的な製品を開発するためのデータと方向性を示してくれて、アップグレードや変更がユーザーの意にかなっているか確認できるフィードバックを生成してくれるのです。
実績のあるベストプラクティスに従うことで、UXアンケートを最大限に活用できます。最も有効なUXアンケート、UXサーベイ、それはシンプルなアンケートです。短くて的を射ていれば最大限に回答してもらえるだけでなく、分析も楽になります。もし可能であれば、アンケートをサイト上に埋め込むことも効果的です。アンケートを画面にポップアップさせたりWebページに直接表示したりして、関連性を高めて素早く簡単に回答できるようにします。
アイデアをテストするためにUXアンケートを計画して作成する際には、こちらのヒントも念頭に置いてください。
UXアンケートを実施する際には、自由回答形式と選択回答形式の質問の両方による独自のメリットを考慮することが重要です。これによって、ユーザーが製品やサービスをどのように体験しているかに関する、あらゆる範囲の便利なデータやインサイトを把握します。
通常、選択回答形式の質問はより明快な回答を引き出します。その結果、データを綿密にチェックしやすく、顧客に好まれること・好まれないことを容易に理解できます。
他方、自由回答形式の質問は回答者が自分の回答を展開して文脈を加えることが可能なので、製品の改善方法や多くの顧客が気づいている問題への対処方法について、示唆に富むアイデアを生む可能性があります。
このような質問では、事前に用意した選択肢から回答を選んでもらいます。これによって定量データが生成されるので、顧客体験について最終的かつ統計的に有意な結果の収集を求める企業には完璧です。
一方の定性データは、ユーザーの行動や動機などを深く掘り下げられる自由形式の質問を投げかけて回答を収集します。次のような自由形式の質問をして、ユーザーの考えや反応についてインサイトを得ます。
これらの質問にはテキストボックスを用意して、ユーザーが自身の言葉で意見や気持ち、体験などを説明できるようにします。感情分析やワードクラウドなどのテキスト分析機能によって、分析時間を短縮できて定性データに基づいた貴重なインサイトを生成できます。
自社の製品/サービス/Webサイトの体験を尋ねたい場合は、回答者がそれらに触れたことがあるか、あるいは質問に答えられるほどそれらを使った経験があるかを、必ずご確認ください。適切なユーザーに適切な質問を確実に行うには、質問にロジックを適用すると役立ちます。これは、ユーザーが自分に該当しない質問に回答してしまうことを防ぐ機能です。
質問のスキップロジックとも呼ばれるこの手法は、選択回答形式の質問に適用できます。特定の質問に対する回答に基づいて、回答者を別の質問や別のページにスキップさせられます。回答に応じて、回答者を新しいページにスキップさせるかアンケートを終了するか、回答者をアンケートの対象外にします。
自分の経験に基づいて回答すべき質問しか表示されないため、データを回収した後の結果の分析も楽になります。
バイアスによって、あなたの最も望んでいる回答を支持するように回答者を誘導したり分析が影響を受けたりして、アンケート結果がゆがめられる可能性があります。そして危険なドミノ効果が起こり、バイアスにより生成された悪いデータが分析を汚染して、その欠陥のある分析が導いたビジネス上の決定によって後で痛い目に遭いかねません。
このことを頭に入れて、UXアンケートの質問や分析にいかなる類いのバイアスも忍び込まないように、絶えず警戒してください。バイアスを根絶する際の難しさは、時として質問や結果を見る視点にバイアスがかかっているのに気づかない点です。しかし、さまざまなバイアスの種類を認識することで、アンケート結果が歪められる可能性を抑えられます。多様なグループの人々に質問を見てもらって、偏見が紛れ込んでいないかを確認してもらうのも優れた実践になります。
アンケートで防ぐべき認知バイアスの一部をご紹介します。
確証バイアス: 最も一般的なバイアスで、通常はアンケートの分析段階で起こります。事前に想定していた考えが支持されるように一定のパターンをアンケートデータから探している際に、自分の考えと矛盾する情報を割り引いたり無視したりすることです。このバイアスを防ぐには、結果の解釈が容易なアンケート質問を作成する、アンケート分析の計画を明確にしたり分析者を複数用意したりする、肯定的な回答は何度も確認する、といった方法があります。より深く掘り下げて、ユーザーの行動や決定に関してより多く知るための質問を尋ねましょう。そして、調査プロセス全体で、常に自分自身の妥当性を問いかけましょう。
偏った尺度: これも、選べる選択肢を制限することによってUXアンケートへのユーザーの回答方法に影響を与えます。たとえば「1(少し楽しんだ)~5(とても楽しんだ)の間で、どの程度この製品を楽しみましたか?」という風に質問してはいけません。この場合、質問は良いのですが尺度に問題があります。質問の言い回しが明らかに、ユーザーが確実にある程度は楽しんだことを前提としているからです。しかし、本当は全然楽しめなかったということだってあるでしょう。最悪の場合は、完全に嫌っているかもしれません。もし、嫌いなことを表現するために与えられた選択肢で最も近いのが「少し楽しんだ」なら、顧客体験の真の理解は程遠いものです。
このUX質問を修正するなら「とても楽しんだ」をランク付け尺度の最も高い位置に残して「まったく楽しめなかった」を最も低い尺度に入れます。ユーザーに体験を評価してもらう際には、可能な限り正確な結果を得られるように回答の選択肢に包括的で論理的な尺度を必ず提示します。そうしなければ、必要な結果が得られない誘導質問を提示する危険を冒すことになります。
フレーミング効果: 質問の提示方法、すなわちフレーミングの方法は、最終的にUXアンケートの印象を変えてしまいます。たとえば「製品の使用中に気に入った/気に入らなかった点はどこですか?」と尋ねると回答者は明らかに肯定的・否定的な体験のみについて考え始める可能性があり、これは通常、全体像のごく一部でしかありません。もちろん、肯定的・否定的なフィードバックは大局の貴重なインサイトを提供してくれるのですが、消費者による製品使用を考慮した、その他の考察すべき点や選択肢が何なのか、全体の景色を把握することはできません。
バイアスのない代わりの方法として「この製品を使用した感想を教えてください」などの、より中立的な質問をします。このスタイルの自由回答形式の質問なら、回答者が最初から最後まで全体的な体験について考える余裕ができて、製品の最も楽しい側面や問題のある側面のみに思考が制限されません。
スクリーナーとは、いわばアンケート界でいう酒場の用心棒のような存在です。UXアンケートの出だしにスクリーナー質問をすると、アンケート対象者を割り出して探そうとしている人物像に合わない回答者を取り除けます。スクリーニング プロセスで実際のアンケートを始める前に対象外の回答者を特定する質問をいくつか尋ねることで、あなたと回答者の時間を節約できます。回答によって、UXアンケートを続けるべき体験を回答者がしているかどうかがわかります。
スクリーニング質問には2種類あります。行動スクリーナーは行動に基づく質問です。たとえば、Webサイトフィードバックを得たい思っていて、サイトを最も頻繁に見てくれている訪問者にアンケートを取りたいとします。そこで「どの位の頻度でこのWebサイトを見ますか?」というスクリーニング質問をすれば、毎日、週に数回、月に数回、まれに、一度もない、という人を特定できます。
この例では、サイトを一度も閲覧したことがない人、ほとんど閲覧したことがない人、月に数回しか閲覧しない人を除外することで、Webサイトをあなたが望む程度の頻度で体験している人のアンケートグループを構成できて、最も妥当で有用なデータを集められます。
もう1つの業界別スクリーナーは、あなたと同じあるいは類似した業界で働いているためにあなたの製品に偏見を持っている可能性のある人を除外します。ある意味、同業者は回答に影響を及ぼしてしまうほど知りすぎていたり利害関係があったり、先入観があったりするからです。業界別スクリーニング質問の一般的な例は「あなたもしくはご家族で次の業界で働いている方はいますか?」という質問です。回答の選択肢からあなたの業界を選択した人はすべて対象から外すことで、バイアスが入り込む余地を排除もしくは最小化できます。
回答者を選考する方法の詳細は、SurveyMonkeyのスクリーニング質問ガイドでご覧ください。
UXアンケートには大きく3段階あり、各段階が製品やサービスの評価、開発、改良のためのユーザーフィードバックの把握において重要な役割を果たします。どのようなアイデアをテストしたいかにかかわらず、顧客中心の決定を行うために重要です。
思考段階でイノベーションが発生する可能性があります。この段階で得たユーザーフィードバックは、新しいチャンスをブレーンストーミングして、製品やサービスの質的インサイトを発見する助けになります。「この製品でまだ実現されていないけれど、こうなって欲しいと思う点を1つ挙げてください」というような質問が「思考段階」の効果的な質問です。
この質問は、製品のメリットとデメリットをよく知っているユーザーからインサイトとアイデアを得るために役立ちます。すべてのユーザーにとって有益で、今後の製品に搭載する価値のあるアイデアを思いつくかも知れません。
製品ロードマップでUX変更を優先する助けとなり、できる限り迅速にインパクトのある改良を届けられます。「当社の製品を使う際に、[機能強化]によって受ける影響は1~10でどの程度ですか?」というような「作成段階」質問が役立ちます。
このタイプの質問をした結果を基に、ある製品強化の案件を優先事項にできます。自社製品についてよく知っているユーザーからのデータに直接基づいて、どこに焦点を当てるべきかが明確になります。
製品やサービスに対する最近の変更が、顧客体験を改善したのか改悪したのかを測ります。「[新機能]は、当社製品の使用頻度にどの程度影響しましたか?」というような「確認段階」の質問がいい例です。
この類いの質問は最近行った機能強化に直接関係するフィードバックを引き出せるため、変更によって意図した効果が出ていることを確認できます。逆に、否定的なフィードバックを得た場合には、補足のアップグレードや微調整を早めて、顧客の悩みに対処するチャンスになります。
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