非確率抽出法

平凡なアンケートで結果を得る一番シンプルな方法。

大規模なアンケートを実施するのは骨の折れる作業です。母集団全体を代表する結果が必要な場合、意見を聞きたい人全員にアンケートを配信することは難しいでしょう。

SurveyMonkeyがご紹介できる現実的なソリューションの1つが、非確率抽出法です。50万人以上が常にアンケートの回答者として登録されているSurveyMonkeyのAudienceパネルは、全米一の非確率抽出標本と言えます。

非確率抽出法では、一部の人にはアンケートに回答するチャンスがまったく与えられないことを踏まえた上で、大きな母集団から回答者グループを選びます。これは、母集団のすべての人に回答者として選ばれるチャンスが同等に与えられなければならない確率抽出法とは対称的です。

すべての人に選ばれるチャンスがあるわけではない

SurveyMonkey Audienceのようなパネルを使う場合でも、その他の非確率抽出法を使う場合でも、回答者を選択する段階で必ず母集団の一部を意図的に除外することになります。

このような除外は明確に行われる場合もあります。たとえば、回答するかどうかを回答者が選べる場合などです。顧客フィードバックアンケートに参加してもらうため、顧客にメールアドレスを求めるケースを考えてみてください。アドレスの提供を拒否する顧客は、アンケートの回答者に選ばれるチャンスがゼロになります。

除外したことが分かりにくい場合もあります。たとえば、特定の日に来店した顧客のうち、最初の100名からアンケートを回収しようと計画します。この方法は一見、無作為の確率抽出法にも思えますが、油断は禁物です。もしかしたら、朝に来店する顧客層と昼以降の層では特徴が異なる知れません。

朝9時の開店直後に訪れる客は、夜の7時や8時に来店する客より働いている可能性が低いでしょう。1日に来店する最初の100人に入るチャンスが全く与えられない人々がいる限り、結果にバイアスが生じる可能性は否定できません。すなわち、ここで使っているのは非確率抽出法なのです。

一般的な非確率抽出法の戦略

頻繁に利用されている非確率抽出法をご紹介します。すべてのアンケートに使えるわけではないのでご注意ください。

  • 割当法:  男性50名、女性50名など、アンケートを実施したい人数の対象者を設定し、それぞれの対象者が定員に達したら回収を終了します。割当法では、確率抽出標本とは言えないまでも、少なくとも対象としたいすべての部分母集団からそれぞれ一部の回答者を得ることができます。
  • コンビニエンスサンプリング:  知り合いや、アンケートに快く回答してくれる人のみに尋ねる方法。たとえば、ニューヨークの街角で行きかう人100人に大統領候補についての意見を聞くなど、ちょっとした楽しみとしてアンケートを行う場合には十分ですが、もっと広く応用できる結果を出そうとしている場合には、より科学的な方法を選ぶ必要があります。
  • 雪だるま法:  アンケートに回答してくれた人に次の回答者を紹介してもらう方法です。雪だるま法は、不法移民や珍しい病気の患者など、見つけたり連絡を取ったりすることが難しい特定の集団をターゲットにしたアンケートに適しています。この場合、興味の対象としている母集団は比較的均質であることが想定できるので、典型的な標本を集めることにそれほど心を砕く必要はありません。

非確率抽出法の利点と欠点

統計の専門家には確率抽出法が好まれますが、現実社会でアンケートを実施する人にとっては非確率抽出法の方がより実用的です。うまく活用しさえすれば、確率抽出法と同じくらい(あるいはもっと)質の高いデータを得ることもできます。

ほとんどのアンケートでは、細かく限定された母集団を対象とするので、確率抽出法によって得られる場合と同様の多様性や代表性は必要ありません。小さな子どものいる母親に市場調査を実施するなら、男性や子どものいない人、成人した子どものいる人を含む確率抽出標本は不要です。

非確率抽出標本がターゲットとする母集団と完全に重ならないとしても、この方法を利用する利点はたくさんあります。

非確率抽出法は通常、確率抽出法より早くかつ安く回答を得ることができます。無作為に回答をお願いする人々よりもアンケートに対する意欲が高い傾向があるためです。たとえば、メーリングリストから選んだ顧客は、リストに登録していない顧客よりも会社へのロイヤリティが高いと考えられます。

非確率抽出法の最大の課題は、確率抽出法と同レベルのバイアスのない結果を再現できるかという点に集約されます。

回答者を集める方法によってデータが歪められてないか、常に気を付けてください。一部のオンラインパネルでは回答者に金銭的な報酬を与えているため、アンケートへの回答を「仕事」にしている回答者が金銭目的で不正確な情報を提供し、バイアスが生じやすくなることがあります。

非確率抽出法のアンケートを実施する際には、バイアスの原因となりうる点を十分に検討しましょう。結果を歪ませる原因を予測することは決して簡単ではありませんが、興味を持った母集団に一致する特徴を備えた、多様な回答者グループから始めることが大切です。慎重に行えば確率抽出法と同様に正確なデータが得られるだけでなく、費用や時間の面でも効率的にアンケートを実施できます。

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