アンケートの回答者は、こんな風に思っています。「ちょっと失礼じゃないですか」と。
何ページにもわたって質問が続くアンケート。自由形式の回答を書き込まないと次に進めないアンケート。こういうアンケートは、回答者にとってあらゆる意味で受け入れがたいものです。
無礼な振る舞いを進んで行う人はあまりいません。あなたもきっとそんなつもりはないことでしょう。
それでも、回答者が棒グラフに表示されるただの数値ではないこと、ただの送信先メールアドレスではないことを、うっかり忘れがちです。
回答者が人間であることを、簡単に忘れてしまうのです。
人間としての回答者と対話する努力を始めなければなりません。しかしその前に、ひどく失礼な(と同時に簡単に防げる)方法で思いやりのないアンケートを作成している例を見てみましょう。
非常に失礼なアンケートのトップ3
- 流れがおかしいアンケート。会話しているときと同様に、アンケートでも、急に話題が変わったり、次々につながりのないトピックへと移ったりすると、混乱を招きます。
- 中断の多いアンケート。 時々(改ページなど)の中断を挟むのは、会話の中でも好ましいことです。トピックがいくつかの塊に分かれることで、理解しやすくなります。しかし中断が多すぎれば、気が散るだけです。
- 多くを要求しすぎるアンケート。 際限なく質問を続けても回答者がついてきてくれると思ったら大間違いです。
なぜそれが問題なのか
礼儀だから、という以外に、回答者を丁寧に扱うべき理由についてはまだあまり触れていません。結局のところ、あなたは回答者と面識があるわけではなく、再び回答を依頼することもないでしょう。
しかし、たとえそうであっても丁寧に扱うべきなのは、回答者の体験がデータに大きく影響するためです。どういうことか、ご説明しましょう。
離脱: アンケートがあまりにも面倒だと、回答者は途中で放棄してしまいます。アンケートに離脱は付き物ですが、数が多すぎると問題になります。途中でやめる回答者が多いと、十分な標本サイズに達しなかったり、データに無回答バイアスが生じたりする可能性があります。無回答バイアスは、回答する人と回答しない人の間に明らかに違いがある場合に生じ、このバイアスによってデータが不完全なものになります。
省力回答者: 出来の悪いアンケートに回答者が完答してくれた場合でも、必ずしも十分な注意を払って回答したとは限りません。回答者の中には、あまり真剣にアンケートに取り組まない人がいます。回答の選択肢を全部丁寧に読まない人や、質問を拾い読みする人がいるのです。面倒で読みにくいアンケートだと、このような回答者(省力回答者)の数が増えてしまいます。そうして得たデータは、回答数が少なすぎた場合のデータより質が悪いと言えます。なぜなら、データがいいのか悪いのかすら分からないからです。
どうすればよいのでしょうか
そのような事態を避けることは可能です。実際、回答者を満足させるのは極めて簡単です。
- 回答者の立場に立って考えましょう。自分が回答者だったら、このアンケートに答えたいと思うか。答えたくないなら、おそらく質問が多すぎるのでしょう。
- アンケートを会話としてとらえましょう。そうすれば、礼儀正しく振る舞うことができます。
- 3つのシンプルな会話テクニックを使って回答者を上手に気遣うガイドをダウンロードしましょう。
回答者とつながる
回答者から良質な回答を得るため、データに裏付けされた、ヒントとコツが詰まったガイドをダウンロードしましょう。