アイデアは、あらゆるところから湧いてきます。ブレインストーミングの最中にアイデアが浮かぶこともあれば、重役室でヒントを提示されることも、あるいは、とてつもない可能性を秘めたアイデアが真夜中に閃いて目を覚ますこともあるでしょう。問題は量ではありません。難しいのは、投資を始める前に良いアイデアと悪いアイデアをふるい分け、時間やリソースを無駄にしないことです。
それが思ったより大変なことは、データが証明しています。開発段階に到達した「公式の」アイデアと有望なアイデアのうち、商業的に成功したものは、それぞれ6%と14%に過ぎません。マーケティングチーム、クリエイティブチーム、製品チームの多くが、市場化がうまく行かない方向を選んでしまった苦い経験を持っています。
幸い、調査がこの問題の解決に役立ちます。プロセスの早い段階でアイデアをテストすると、どの製品、どのキャンペーンが最終的にターゲット層に受け入れられるかを検証できます。正しい種類の調査を行えば、成功するアイデアが特定できるだけでなく、有望なアイデアを継続的に磨き、軌道から外れないようにすることができます。
では、厳しいタイムラインを守りながら開発プロセスに調査を組み込むには、どうすればよいのでしょうか。予算内で、ニッチなターゲット層にリーチする費用が出せるのでしょうか。企業は、どのアイデアが利益につながるかを正確に特定できるような調査のノウハウを持っているでしょうか。
初期段階の調査は、時間面でもコスト面でも、これまで改善が難しいものでした。代理店に依頼すると時間とコストがかかる上、定性的な手法を使うと少人数からしかインサイトが得られません。既存の方法では、多くの場合、結果の解釈も簡単ではありません。このようなアプローチでは、敏捷なチームやアジャイル開発ですら早々に行き詰まってしまいます。さらに、各要素をテストするために十分な標本を得なければならないという問題もあります。しかし、これからは新しい方法を使って、プロセスを中断したり遅らせたりすることなく調査ができるようになります。
アイデアスクリーニング: 成功するアイデアをすばやく特定する
SurveyMonkeyのアイデアスクリーニングソリューションは、開発サイクルの早い段階で複数のコンセプトを検証する新しい方法です。初期段階のアイデアがターゲット層にどのように響くかを最も速く判断できる方法でもあります。アイデアスクリーニングを利用すれば、1回の調査で最大20個のアイデアをテストし、そのままプレゼンに使える形で結果をすばやく(時にはたった1時間で!)入手できます。
このソリューションは、コンセプトから完成まで決まった道筋でアイデアを磨いていく製品開発・マーケティング・クリエイティブの各チームに適しています。コンセプト段階の初期にアイデアスクリーニングを組み込めば、後で修正を加える手間が省けます。遅くなってからアイデアを変更すると、コストがかかるだけでなく、混乱を招く可能性もあります。
アイデアスクリーニングは、コンセプトテストを補足するものと言えます。コンセプトテストは、開発がほぼ完了したアイデアを検証するテストであり、プロセスの後半でパッケージやロゴ、広告、メッセージなどの要素について調査します。
費用対効果の高い調査アプローチ
アイデアスクリーニングのベースとなるシークエンシャルモナディック法は、他の手法より少ない標本で効果が出る実証済みの手法です。複数のアイデアをテキスト、ビデオ、画像など任意の形式で一度にテストできます。
たとえば、10種類のキャンペーンのアイデアを検証し、上位3つのコンセプトを選んで広告を作成するとしましょう。モナディック法だと、10種類のコンセプトそれぞれで200の回答が必要になるため、計2,000件の回答を入手しなければなりません。
シークエンシャルモナディック法では各回答者に4種類の広告を表示するので、標本サイズが500あれば、広告1種類につき200の回答を得ることができます。これは、パネルのコスト面で大きな節約になるだけでなく、調査にかかる時間の短縮にもつながります。
SurveyMonkeyは、以前、日用消費財の大手メーカーをサポートしたことがあります。同社は、テレビコマーシャル用のラフカットを20種類制作していました。それぞれ異なるメリットを強調したプロットで、出演俳優もそれぞれ異なりました。同社は、1つのコマーシャルに絞ってテレビ局に配信しなければなりませんでしたが、選択肢が多すぎて決めかねていました。SurveyMonkeyが協力してシークエンシャルモナディック法でのテストを実施し、上位5つに絞って代理店に完成版を制作させ、次の段階であるコピーテストに進みました。
当時、SurveyMonkeyのアイデアスクリーニングソリューションはまだ存在していなかったので、20種類のカットをまとめたスコアカードを作成するには、面倒な手作業が必要でした。(それでも、早い段階でテストすることでどれだけの制作費が節約できたかは、言うまでもないでしょう。)アイデアスクリーニングが登場した今、このような初期段階の調査は、大幅に短い時間、大幅に低いコストで実施でき、重要なインサイトが自動的に特定されるようになりました。
調査をすばやく実施する
調査サイクルによって製品やクリエイティブのプロジェクトが遅延すると、ほとんどのチームにとって説得が困難になります。そのため、SurveyMonkeyは開発やクリエイティブプロセスを中断せずに、調査をすばやく簡単に実施できるようにしました。
ほんの数時間で調査を開始し、たった1時間で結果を収集できます。デフォルトのデザインを使い、ガイドに従って自分で調査をセットアップできるので、とても便利です。「全体的な魅力」・「信頼できる」・「オリジナリティー」・「ニーズを満たす」・「購入意図」といった属性や、カスタムの属性を使って、複数の刺激をテストできます。
統合されたパネルを使用すれば、ニッチ市場など、リーチの難しいターゲット層でも適切な標本が簡単に見つかります。B2BやB2Cのターゲット層も含んだ130ヶ国・1億7,500万人超の回答者にアクセスしましょう。
AIによるインサイトと自動分析を活用する
調査の開始後に、本格的な作業が始まります。複数の刺激・属性・ターゲット層から得た集計結果の分析をするのは、特にスケジュールが厳しいプロジェクトや調査に関するノウハウが乏しいチームにとって、大変な作業です。
そこで役に立つのが、アイデアスクリーニングです。アイデアスクリーニングは、データの中から実用的なインサイトを見つけ出し、SurveyMonkeyのAIベースの手法を活用して、手動でのフィルタリングや分析を不要にします。
読みやすいスコアカードにインサイトがまとめられ、統計的に有意な結果がハイライトされます。選択した属性に基づいて、各アイデアがどのように評価されたかが一目でわかります。独自のアルゴリズムにより、デモグラフィック属性の数百の組み合わせに対して結果が分析されるため、どのセグメントでどのアイデアが好まれるかが明確になります。
ワードクラウドやクロスタブレポート、フィルター、プレゼン用資料を作成する機能を通じて、標本サイズが小さい場合でも、大まかなインサイトと詳細なインサイトの両方が得られます。
購入につながるのか
製品やマーケティング戦略の究極のテストは、抽象的な意味でも文字通りの意味でも「売れる」かどうかです。そのため、SurveyMonkeyではキードライバー分析を組み込みました。キードライバー分析では、どの属性が購入につながるかを判断し、投資すべき要素、投資しても意味のない要素を区別します。それによって、機会や改善の余地がある領域を特定し、確実に効果のある製品・クリエイティブ・キャンペーンを作成することが可能になります。
アイデアのテストを開始する
これから新しいプロジェクトを始める場合はもちろん、すでに始まっている場合でも、調査を行って上位のアイデアに絞ることには意味があります。SurveyMonkeyは、マーケティング・製品開発・インサイトといったチームの全開発段階におけるニーズに合わせて、市場調査ソリューションファミリーを開発しました。
アイデアスクリーニングの詳細を確認するか、市場調査ソリューションの種類をご覧ください。