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市場調査でフォーカスグループを活用するタイミング

成長を目指す企業にとって(オンライン事業かリアル店舗事業かに関わらず)顧客による評価は、最近では欠かせない要素になっています。しかし、重要な顧客フィードバックを得るための最善の方法は、アンケートなのでしょうか?フォーカスグループなのでしょうか?

この2つの調査方法から選択するために、次の質問への答えを考えてみましょう。アンケートとは?フォーカスグループとは?フォーカスグループを活用する方法は?それぞれの利点と欠点、使うタイミングは?

本文ではこのようなフォーカスグループとアンケートに関する答えと定義をご用意しました。計画中のプロジェクトに最も適切な調査方法を採用するのにぜひお役立てください。ユーザー調査にも、新製品や新サービスの開発にも、あるいは顧客満足度の測定にも利用できます。

フォーカスグループは、同じ部屋やオンラインのビデオ会議形式などで対話ができるように設定された少人数のグループで、研修を受けた進行役の元で特定のテーマについて話し合います。顧客が対象の製品やサービスについて自由に自分の意見を話せるよう、自社のオフィスなどは避けて、中立的な場所で行われます。

これは実際のユーザーや見込み客から直にフィードバックを得る素晴らしい方法です。フォーカスグループの進行に長けた進行役なら柔軟に議論を進めることができるので、臨機応変に話しの流れを変えたり、会話の中で出てきた重要なトピックを掘り下げることが可能です。

アンケートは多くの人々に送信したり提示したりして、さらに多くの集団の態度や視点を代表する回答を得ます。(標本サイズとその他の重要なコンセプト、許容誤差に関する詳細情報を参照してください。)

アンケートは、構造化されたデータ形式(統計やトレンドなど)による最終的な答えを提供する量的調査に分類される傾向があります。しかし、アンケートには質的質問も入れられるという利点があります。

たとえば、最初に次のような量的な質問をします。

また弊社の製品を購入される可能性はどの程度ですか?

  • ほぼ確実
  • おそらく確実
  • 多分
  • あまり可能性はない
  • 可能性は全くない

この後に、次のような質的な質問を補ってみましょう。

弊社の製品で最もあなたのニーズに合う製品はどれですか?また、その理由を教えてください。

この質問には回答者が自分の回答を書くことのできるテキスト入力の欄が含まれるので、一般的な再購入の可能性の測定に加えて、顧客の製品に対する実際の態度を反映した、奥行きのあるフィードバックを得ることができます。アンケートの実施方法を習得したら、数値による手堅いデータと、回答者の行動の背後にある理由や程度といったデータの両方を手に入れることができるようになります。

アンケートではあらゆる事について質問し、測定することが可能です。たった1問でもいいですし、数百問に及ぶことも理論上は可能です(ただしアンケート疲れにお気を付けください)。

回答形式には複数選択式、評価スケール、自由回答式などがあります。予算とスケジュールの点で言っても、アンケートは柔軟性に優れています。

ただし、アンケートには変更が利かないという側面もあります。一度アンケートの配布を開始すると、大きな変更を加えることはできなくなります。多くのアンケートの回答から正確なデータを収集するためには、一貫した質問が必要なのです。

フォーカスグループとアンケートの定義を理解したところで、両者の違いと、あなたのニーズに関連したそれぞれの長所・短所を見てみましょう。

まずは、答えを得たいと思っている質問を書き出してみましょう。

  • 一方的なアンケートで満足する答えが得られるでしょうか。それとも、補足の質問とより長い説明による掘り下げた対話が必要でしょうか。
  • 求めているのは方針を示してくれる情報(まだ満たされていない顧客のニーズなど)?それとも統計的な証拠(どれ位の既存の顧客が新製品を購入したのか)?
  • わずかな意見を基に決定を下したいと思いますか?それとも、前進する前により大きな標本サイズの顧客フィードバックが必要だと感じていますか?

経験則から言って、方向性を示すのに役立つ顧客との対話を求めている場合には、フォーカスグループを設定することをお勧めします。しかし、しっかりと定義された質問があり、大規模または複数の顧客グループにアクセスする必要がある場合には、アンケートがぴったりでしょう

2つの手法を組み合わせることでも多くの洞察が得られます。この2つは実際、似たような目的、たとえばA/Bテスト製品開発調査などに使用されています。併用することで、フォーカスグループではインスピレーションを得ることができ、アンケートでは事実に基づいた検証ができます。

たとえばこちらのマットレスを販売するオンライン企業SurveyMonkey Audienceを利用して行ったように、アンケートを実施して対象者のデモグラフィックを理解すれば、フォーカスグループの下準備にもなります。

では次に、自信をもって選択するため、フォーカスグループとアンケート両方の長所と短所を見てみましょう。

フォーカスグループ – 利点

  • 顧客自身の言葉と声でフィードバックを聴くことができます。可能な限り最も個人的な顧客評価と言えます。
  • チームでは思いつかなかった、顧客にとって重要なアイデアや課題が発見できます。
  • 議論の最中に飛び出した課題を自由に深めることが可能です。

アンケート – 利点

  • スピーディーにフィードバックが得られます。回答者数にもよりますが、結果は24~48時間で手元に届きます。
  • 調査デザインを一度作成すると、長期にわたって繰り返し実施することが可能です。アンケート結果のベンチマークができるので、数か月から数年単位での傾向を把握しましょう。
  • より率直なフィードバックを得られる可能性があります。しばしば匿名性が保たれ、個人的な空間で回答できるからです。
  • 様々なタイプの顧客に同時に回答してもらうことができ、その回答を多種多様な変数に基づいて分類することが可能です。

フォーカスグループ – 欠点

  • 参加者の募集やお礼、会場、進行役や代行業者、さらに複数の地域で行う場合には交通費といった経費が必要です。
  • 遠慮のない参加者が議論を誘導することで結果が偏るリスクがあります。
  • 時間がかかるため、必要な条件を備えた参加者を集めるのが難しい場合があります。
  • フォーカスグループの企画と実施には多くの時間と努力が必要になります。

アンケート – 欠点

  • 顧客の連絡先情報がなければ、適切な参加者を集めることが難しい場合があります。
  • さらに質問を追加したくなったら、調査自体をもう一度実施する必要があります。
  • アンケートに含まれていない課題についてのフィードバックを、顧客自ら提供してくれるチャンスはほとんどありません。

自分の目標にぴったりの調査手法が見つかったでしょうか。ありがたいことに、実施準備の段階では双方に共通する作業があります。

  • 何よりもまず目標設定: 調査の成功には明確な目標設定が欠かせません。調査の柱となる質問と、結果からどんな決定を下したいかをチーム全員が理解しているか確認しましょう。特に初回は、社内の主要な関係者や社外のパートナーなどからアドバイスをもらって、抜かりなく準備します。やり直しには時間もお金も高くつくことをお忘れなく。
  • 参加者の募集: この調査で集めたいのは誰の意見ですか?さらに、誰を除外したいかも同様に重要です。デモグラフィックの点から回答者が適切なターゲット層を代表するかを検討して、彼らが現在そして未来の顧客かどうかも考慮しましょう。
  • 内容の準備: フォーカスグループの手法を選択した場合は、議論の指針となる進行役の原稿が必要になります。参加者に尋ねる質問は?参加者からの質問に答えるために製品やサービスについて知っておくべきことは?アンケートを選択した場合は、アンケートを作成します。SurveyMonkeyの専門家が優れたアンケートの質問を書くポイントを紹介しているのでご参照ください。
  • 参加者の準備: フォーカスグループへの参加やアンケートへの回答の前にしておいてほしい活動や宿題はありませんか?あらかじめ知らせて準備してもらいましょう。
  • 予算は必要?アンケートの場合、回答者に報酬を提供する利点と欠点を秤にかける必要があります。報酬はインセンティブとも呼ばれ、この利点と欠点についての詳しい内容が記事になっているので、ぜひ参照してください。お礼の提供は、参加者に長時間エネルギーを費やしてもらうフォーカスグループの場合には慣例となっています。

最近では、益々多くの企業がユーザー調査と呼ばれる調査を実施するようになっています。この調査には、販売している企業の計画や予想とは切り離して、顧客が実際の生活でどのように製品やサービスを使用しているかを詳しく知ることが含まれます。

フォーカスグループやアンケートをマーケティングや製品、デザインの担当者が実施することで、ユーザー中心のデザインを実践するために必要なユーザー調査に役立ちます。

Usability.govは、デザインプロジェクトのすべての段階でオンラインアンケートを実施することを推奨しています。

  • ユーザーについて知る
  • コンテンツを作成する
  • 製品をデザインする
  • 完成版を洗練させるために試作品テストを実施する

ただし、Usability.govがフォーカスグループの採用を推奨するのは最初の3つの段階についてのみです。

オンラインアンケートを使って自社サービスに対する顧客の意見を収集したVirgin Americaという会社があります。この航空会社ではSurveyMonkeyのアンケートを活用して機内メニューを刷新し、カスタマーサービスの改善の一環として生鮮食品やポテトチップス(!)を増やしました。

ユーザーの視点や期待を理解することには、顧客満足度「お客様の声」調査といった、市場調査の他の側面も含まれます。このトピックについてさらに深めたい方は、市場調査アンケートを実施するための究極のガイドをぜひご一読ください。

市場調査や消費者フィードバックの世界に白黒つけれることなど無いことはよくご存じでしょう。フォーカスグループにするかアンケートにするかという問いへの答えは、多くの場合、目的に合わせた使い方とタイミングに応じて変わります。

幸いに、自社製品・サービスに対する有効な顧客評価とフィードバックを得る方法を選択するために必要な情報はすべて手に入れました。的確な調査手法を選択すれば、大きな違いが生まれます。

2人のマーケティング担当者。1人はブランド戦略の書類を確認中で、もう1人はグラフを印刷した書類を持っている。

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市場調査に関する一般的な誤解や思い込みは、SurveyMonkeyのソリューションには当てはまりません。