効果的なアンケートは、うまく構成されたわかりやすい質問から始まります。主要なアンケート質問の種類を把握しておけば、適切な回答の選択肢を選んで本当に重要なインサイトを得ることができます。
アンケートからどのようなデータが集まるか、どのようなインサイトが見つかるか、どのような意思決定ができるかは、質問に左右されます。回答の選択肢から回答の尺度までを含む各質問の構成が、精度や比較可能性、そして回答体験全体に直接影響します。
アンケート質問の種類が異なれば、得られる価値も異なります。複数選択肢の質問ではパターンが簡単に数値化でき、評価スケールでは程度を測定し、リッカート尺度では意識が明らかになり、自由回答形式では決まった選択肢からは得られない文脈情報が浮き彫りになります。同時に、どの形式にも、労力やスマホでのパフォーマンス、あいまいな言い回しやバランスの悪い選択肢から生じるバイアスのリスクなどのトレードオフがあります。
効果的なアンケートを作成する際には、必要なデータを収集できる適切な質問の種類を選ぶ必要があります。一般的に使用されるアンケート質問の種類と使用する場面について、まずは簡単に表にまとめました。
| 種類 | 使用する場面 | 例 | よくあるミス | SurveyMonkeyの機能 |
| 複数選択肢 | 回答の数値化、分析の簡素化、比較のしやすさが必要なとき。 | 「直近で使用したチャネルを教えてください」(メール・チャット・電話・その他) | 「その他(具体的にご記入ください)」がない。選択肢が多すぎる。 | 質問バンクの提案と瞬時に生成されるグラフ。 |
| 評価スケール | 意見、意識、行動の程度を測定したいとき。 | 「満足度を1~5で評価してください。」 | 両端の点にラベルがない。中間点が解釈しにくい。 | ラベル付きの尺度を用意したテンプレート。ベンチマーク比較が可能な項目。 |
| リッカート尺度 | 一定の範囲で意識を見極めたいとき。 | 「このブランドを信頼している。」(まったく同意しない → 大いに同意する) | 二重質問。バランスの悪い言い回し。 | AIを活用した設計で記述文を改善。 |
| マトリックス | 複数の項目を同じ回答選択肢で評価したいとき。 | 「各項目を評価してください。」(使いやすさ・スピード・信頼性) | 長々としたグリッドがスマホに表示される。行・列の数が多すぎる。 | スマホプレビューとページネーション。AIの提案で項目を1つにまとめる。 |
| ドロップダウン | 長いリストをコンパクトに表示したいとき。 | 「国を選択してください。」 | 隠れてしまい一目で読み取れない選択肢。ラベルに一貫性がない。 | あらかじめリスト(国・都道府県)が用意されたテンプレート。 |
| 自由回答形式 | 詳細な質的フィードバックが収集したいとき。 | 「どうすればお客様の体験が改善されるとお考えですか。」 | 数値化しにくい。手間がかかる。 | AIインサイトとテキスト分析でテーマや感情を特定。 |
| デモグラフィックス | 結果を属性別にセグメント化したいとき。 | 「どの年齢範囲に該当するか教えてください。」 | 必要以上に聞いてしまう。明確でない選択肢や、インクルーシブでない選択肢。 | 質問バンクで使われているインクルーシブな言い回し。スキップロジックで該当しない項目を省略。 |
| ランク付け | 好みや相対的な重要度を理解したいとき。 | 「これらの機能を最も重要なものから順にランク付けしてください。」 | 手間がかかる。回答者がすべての項目を知っていなければならない。 | ドラッグ&ドロップによるランク付けとわかりやすい視覚化 |
| 画像の選択 | 外観に関する好みをテストしたいとき。 | 「最もモダンと感じられるロゴはどれですか。」 | 代替テキストがない。ファイルのサイズが大きいと読み込みに時間がかかる。 | 画像の選択の質問タイプを使ったテンプレート。代替テキストフィールド。 |
| クリックマップ | 画像の各部分についてフィードバックが欲しいとき。 | 「この広告で、最初に目が留まる場所をクリックしてください。」 | あいまいな質問。ごちゃごちゃした画像。 | クリックマップと、結果がすばやく把握できるヒートマップ。 |
| ファイルのアップロード | 補助的な資料を集めたいとき。 | 「履歴書またはワークサンプルをアップロードしてください。」 | ファイルの形式やサイズが指定されていない。プライバシーの問題。 | 形式やサイズを管理できるファイルのアップロード。安全な収集。 |
| スライダー | 連続量の尺度で測定したいとき。 | 「スライダーをドラッグして可能性を0~100で評価してください。」 | 尺度の意味がわかりにくい。スナップポイントがない。 | ラベル付きの目盛りやオプションの目盛りが用意されたスライダー。 |
| 二者択一 | 「はい・いいえ」や「そう思う・思わない」ですばやく答えて欲しいとき。 | 「担当者は問題を解決しましたか。」 | 複雑なトピックを過度に単純化してしまう。 | 回答内容に応じてフォローアップ質問へと誘導するロジック。 |
| ベンチマーク設定可能 | 結果を外部基準と比較したいとき。 | 「当社を他の人に薦める可能性はどの程度ありますか。」 | ベンチマーク項目とベンチマーク設定が不可能な言い回しが混ざっている。 | 比較可能な質問が一目でわかるベンチマークと質問バンクのインジケータ。 |
以上の一般的な質問の種類と、それらを効果的に利用して貴重なフィードバックを収集する方法について、さらに詳しくご紹介していきます。質問バンク、ベンチマーク、テンプレート、AIを活用した作成・インサイトなどの機能を使用してすばやくスマートにアンケートを作成する方法をご覧ください。
複数選択肢のアンケート質問とは、回答者が用意された選択肢の中から1つまたは複数の回答を選択する形式の質問です。アンケート質問の種類の中でも最も一般的で信頼性の高いものの1つです。わかりやすく、すばやく回答できて、体系的な回答が得られるため、回答者間で結果を比較しやすいという特長があります。
単数回答の複数選択肢質問では、ラジオボタンを使って、1つの回答しか選択できないようにします。二択の質問や、評価カテゴリー、名義尺度での分類など、回答が1つに限られる場合に有効です。
複数回答の質問では、チェックボックスを使い、該当する選択肢をすべて選択できるようにします。複数の回答があるのが普通であるような行動・嗜好の場合に、この形式を選びます。たとえば次のような質問です。
「直近で使用したチャネルを教えてください」
複数選択肢の質問は、用意された選択肢を使わないと回答できないため、選択肢が不完全または不明瞭であったり、バランスが取れていなかったりすると、バイアスが生じる原因となります。次のようなミスを避ける必要があります。
評価スケール質問は、選択回答形式で、程度や満足度、可能性などを示すスケール上で数値やラベルの付いた目盛りを回答者に選んでもらいます。スケールを使うことで、意識の数値化や回答の比較、アンケート全体での経時的な変化の追跡が簡単になります。
評価スケールでは、1~5段階の満足度や0~10段階の可能性など、見慣れた数値範囲が使われるのが普通です。たとえば満足度を評価する質問は、次のようになります。
「体験にどの程度満足しましたか。」
よく知られている例として、Net Promoter Score®(NPS)質問が挙げられます。この質問では、0~10の数値スケールを使って、製品・サービスを知人や友人に薦める可能性を評価してもらいます。
リッカート尺度のアンケート質問は、同意や頻度、感情などのレベルを、等間隔でラベルが付いた尺度を使って測定する質問タイプです。記述文に対する回答者の感情の強さが測定できるため、オンラインアンケートで特に広く使われています。
リッカート尺度では、スケール上の各ポイントに一貫したラベルを付けます。次のような形式が一般的です。
たとえば従業員アンケートでは、回答者に職場に関連する記述文を評価してもらうのが一般的です。
関連トピック: リッカート尺度のベストプラクティス・例・アンケート質問
マトリックス形式の質問では、類似する項目で同じ回答の選択肢を使用します。項目が並んで表示されるため、回答者は、比較しながら回答を選ぶことができます。複数の記述文で意識や満足度、行動などを調べ、1つの体系的なグリッドで比較したいときに有効です。
マトリックス形式は、リッカート尺度や評価スケールの質問と相性が良いです。
マトリックス形式の質問はアンケートの簡素化に役立ちますが、慎重に使用しないと明確で答えやすいアンケートになりません。
ドロップダウンのアンケート質問では、多数の選択肢がスクロール可能なメニューにコンパクトにまとめて表示されるため、選択肢の数が多いにも関わらず回答者に負担を感じさせることがありません。多数の回答の選択肢を表示しながらも雑然としたアンケートにしたくない場合に、特に便利です。
「年齢を教えてください。」
ドロップダウンに「18歳未満」・「18~24歳」・「25~34歳」といった年齢区分のリストを含めます。コンパクトで見やすいため、回答者は、自分に合った選択肢を簡単に見つけることができます。
ドロップダウンは、次のようなときに効果的です。
ただし、文脈が重要で、いくつかの選択肢を一目で比較できることが求められる場合は、複数選択肢の質問の方が適切です。すべての選択肢が表示されている方が、すばやく確実に選べるためです。
自由回答形式のアンケート質問は、回答者に自分の言葉で答えてもらう質問で、用意した選択肢では捉えられないような背景が明らかになります。テキストボックスに回答を記入してもらうことで、質的なデータを集め、動機を把握し、詳細な分析に役立つコメントを入手することができます。
自由回答は、奥行きのある内容であるため、回答者の意見だけでなくその理由も把握できます。特に、思いもつかなかったアイデアや問題、機会を見つけるのに役立ちます。
しかし、自由回答文は、分析に時間がかかるだけでなく、あまり頻繁に使うと回答者のアンケート疲れを招きます。自由回答形式の質問は、データが構造化されないため、数値やトレンドの追跡には向きません。
デモグラフィックアンケート質問は、年齢・性別・学歴・居住地などの背景情報を収集し、結果のセグメント化やグループ間の比較を可能にします。よく考えて使えば、アンケート結果に重要なコンテキストが加わるため、より正確で実用的なインサイトが得られます。
デモグラフィック質問の回答の選択肢は、明瞭でインクルーシブなだけでなく、データの分析に直接関係したものであることが大切です。次のような方法で、アクセシビリティーと回答者の快適さを高めます。
デモグラフィック質問では、次のような項目について聞きます。
ランク付けのアンケート質問では、回答者に項目を好きな順に並べてもらいます。何が好きかがわかるだけでなく、各項目の相対的な重要度も把握できます。ランク付けの質問は、複数選択肢や評価スケールでは捉えられない詳細が明らかになるため、優先度を特定したいときに有効です。
ランク付けの質問がうまく機能するためには、回答者がリストにある項目をすべて知っていて、適切に比較できることが大切です。1つの回答を選択する質問より手間がかかるため、リストは短く、明瞭で読み取りやすいものにする必要があります。ランク付けの質問では、次のようなことが調べられます。
回答者が一部の項目を知らない可能性がある場合や、より単純な形式で足りる場合は、複数選択肢か評価スケールの質問の使用を検討しましょう。たとえば、下のような質問の場合、回答者はすべてのテレビ番組を知らないと比べることができません。
画像の選択のアンケート質問は、回答の選択肢として画像を使用するため、回答者にデザインや広告、ロゴ、製品コンセプトなどのビジュアルを比較してもらう場合に最適です。この質問タイプは、特に説明文よりもビジュアルの品質が重要な状況ですばやく好みを確認したり、コンセプトテストを行ったりするのに役立ちます。
「このWebページで、真っ先に目が行く部分をクリックしてください。」
ファイルのアップロード質問は、回答者がアンケート内に直接、履歴書や顔写真、ID、補助資料などの文書や画像をアップロードできる質問です。この質問タイプは、情報の検証や、応募書類の収集、応募や受付の補助などの目的でファイルを提出してもらう必要がある場合に便利です。
スライダーのアンケート質問は、連続量の数値スケールを使って何かを評価してもらう質問で、回答者は、マーカーを自分の意見に該当する点まで動かします。インタラクティブで直感的な質問形式であるため、アンケートの中で感情や可能性、程度を測定したいときに適しています。
「この機能をもう一度利用する可能性はどの程度ありますか。」
ベンチマーク設定可能なアンケート質問は、標準化した文章とスケールを使っているため、結果を外部基準と比較することができます。この質問タイプでは、類似した組織や顧客層、業界などの間でスコアを比較して立ち位置を確認し、目標の設定やパフォーマンスの追跡、結果の報告に役立つ明確な文脈情報を得ることができます。
ベンチマーク設定可能な質問では、一貫した文章と広範な回答のスケールを使用することで、信頼性の高い比較可能なデータを生成します。アンケートの対象が従業員か顧客か、広範な消費者かに関わらず、文章が決まっているので、同じ質問を使用した他の集団から得た集計化された基準(スコア)と結果を比較することができます。
よく知られた例が、製品・サービスを薦める可能性がどの程度あるかを0~10の段階で測定するNet Promoter Score®(NPS®)質問です。
SurveyMonkeyに用意されている質問バンクやアンケートテンプレートでは、ベンチマーク設定可能な質問が強調表示されています。小さな棒グラフのアイコンが付いた質問は、そのままベンチマーク設定可能な質問として使用できます。
二者択一のアンケート質問は、2つの選択肢(「はい・いいえ」や「そう思う・思わない」など)を提示してすばやく明確な回答を収集する、選択回答形式の質問です。資格の有無を確認する、同意を得る、特定のアクションまたは条件を検証するなど、アンケートの中で簡単なチェックを行いたいときに便利です。
「担当者は問題を解決しましたか。」
はい
いいえ
次のような状況では、二者択一の質問を使用するとアンケートがシンプルになります。
二者択一の質問は、回答の選択肢が2つしかないため、本来なら多岐にわたる体験を過度に単純化してしまう可能性があります。満足度や頻度、程度などをより詳細に調べたいときは、次のような方法を検討しましょう。
以上のような質問は、わかりやすいだけでなく、実用的なインサイトの収集に役立ちます。
質的なアンケート質問は、回答者に自分の言葉でフィードバックを記入してもらい、説明的、記述的な回答を集める自由回答形式の質問です。ストーリーや意見、説明など、用意された回答の選択肢では捉えきれない深みのある文脈情報が得られます。多くの場合、考えや動機、体験を詳しく記述したコメントが集まります。
質的な質問は、文脈や発見、詳細が必要なとき、とりわけ、決まった選択肢に要約できないような意識や感情、体験について調べたいときに使用します。質的なフィードバックは、数値化が難しく、幅広いトレンドを示していない可能性があることに注意し、アンケート疲れを防ぐためにも多用しないことが大切です。
量的なアンケート質問では、評価スケール、複数選択肢、「はい・いいえ」の回答など、構造化された選択肢を通じて数値データやカテゴリカルデータを集めます。この質問タイプを使うと、頻度や程度、満足度など、標準化された指標を測定し、統計的に分析することができます。
特にパターンの追跡やグループの比較、パフォーマンスのベンチマーク比較、トレンドの分析などのために測定可能な結果が必要なときは、量的な質問を使用します。欠点としては、回答の選択肢があらかじめ用意されているため、ニュアンスが捉えられないことが挙げられます。文脈情報によって分析が強化されるのであれば、的を絞った自由回答形式のフォローアップ質問を量的な質問に組み合わせましょう。
効果の高いアンケート質問を作成すれば、アンケート全体でより正確で明瞭なデータが集まります。異なる種類のアンケート質問を使用するときは、次のようなベストプラクティスを念頭に置いてください。
方法論で手堅いとされている質問から始めましょう。SurveyMonkeyのアンケート専門家が作成した無料のアンケートテンプレートを使用するか、質問バンクから既成の質問を選ぶことができます。これらのリソースを活用してバイアスのない回答の選択肢を選び、よくあるミスを回避すれば、信頼の置けるインサイトにつながるアンケートが作成できます。
米国では、SurveyMonkeyのアンケートに回答する際、10人中6人がスマホかタブレットを使っています。アンケートの設計をモバイル対応にすれば、回答者のエンゲージメントが維持され、離脱率が低下します。
モバイル最適化のチェックリスト:
わかりやすく、一度に1つのアイデアに焦点を当てた質問を作成します。専門用語や複合質問、回答者が混乱するような専門的な表現は使わないようにしましょう。
回答者が正直に答えられるように、中立的な言い回しで質問を作成します。たとえば、「当社のカスタマーサービスでの体験は、どの程度素晴らしかったですか」ではなく、「当社のカスタマーサービスでの体験を評価してください」とします。
評価スケールなどの構造化された質問タイプに、的を絞った自由回答形式の質問を組み合わせます。それにより、測定可能なデータに加えて、回答者が自分の言葉で表現した文脈情報や説明が得られるため、インサイトが充実します。
アンケートの下書きを同僚や関係者に渡し、あいまいな言い回しや欠けている選択肢がないか、どうすればナビゲーションを簡単にできるかを一緒に考えてもらいましょう。簡単に見直すだけでも、品質が向上し、回答者の混乱が軽減されます。
アンケートの公開前に、小規模なグループを対象にアンケートを試験的に実施してみましょう。そこで得たフィードバックに基づいて、わかりやすさや言い回し、回答の選択肢に問題がないかを調べ、調整を加えます。
どのような場面で、どの質問タイプを使うかをしっかり押さえておくことが大切です。主な質問タイプに慣れておけば、どのような回答が欲しいかに重点を置いて、信頼性の高い正確なデータにつながるアンケートを作成することができます。
関連トピック: アンケートの例とサンプルテンプレート
SurveyMonkeyでは、優れたアンケートの作成をお手伝いするために、専門家が作成した質問やインクルーシブな回答の選択肢だけでなく、アンケートの作成・分析を簡単にするAIを活用した作成ツールも提供しています。専門家の手によるアンケートテンプレートや、充実した質問バンク、各種業界向けのアンケート質問のサンプルを利用すれば、アイデアをわずか数分で本格的なアンケートに変えることができます。
作成したいのが顧客満足度アンケートでも、従業員エンゲージメント パルス サーベイ、または市場調査アンケートでも、SurveyMonkeyに用意されている構造やガイダンスに従って、明確で信頼の置けるデータを集めるための適切な質問の種類を選ぶことができます。
無料で始めてテンプレートに目を通し、質問をカスタマイズし、アンケートを作成して実用的なインサイトを得ましょう。
NPS、Net Promoter、および Net Promoter Score は Satmetrix Systems, Inc.、Bain & Company、Fred Reichheld の登録商標です。

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