回答者から個人的な情報を収集するときは、安心して答えてもらえるようにすることが大切です。健康状態・人種・宗教・性的指向・収入などは、デリケートな話題です。収入のように デリケートな話題 について聞く場合は、きちんと聞かなければ正確な回答が返ってきません。
アンケート質問とテンプレートを用意したライブラリーをぜひご活用ください。
収入について聞くと、厚かましい、あるいは失礼だと思われて質問を飛ばされたり、アンケート自体をそこで止められたりする可能性があります。収入の正しい尋ね方がわかれば、アンケートの完答率を高めることができます。
収入を尋ねる質問は、デモグラフィックアンケートの一部であり、回答者の財政状態を明らかにします。収入は個人情報ですが、銀行やレストラン、小売業者といった企業にとって、経営判断を下すために重要な情報でもあります。たとえば銀行は、ローンの申し込みを受けると、申し込み者に返済能力があるかどうかを審査します。また、メーカーであれば、収入について聞くことで、提供している製品・サービスが顧客基盤に受け入れられる価格であるかどうかを判断できます。年収に関する情報は、製品の価格設定にも役立ちます。
回答者に、正しい方法で収入を尋ねることには、メリットがあります。世帯収入を理解すれば、適切な意思決定につながる貴重なインサイトが得られます。収入を尋ねる質問により、次の3つのことが達成できます。
収入を尋ねることには、メリットだけではなく、デメリットもあります。しかし、事業の不利にならないようにこれらのデメリットを回避することは、難しくありません。どのような点に注意すべきかを把握しておきましょう。
次回のアンケートで最高の結果を得るためには、回答者にすべての質問に答えてもらうことが大切です。回答者は、安心して答えられる必要があります。回答者を安心させ、信頼を得れば、正直に答えてもらえるでしょう。収入を尋ねる質問を効果的に書くためには、次の点が必要です。
収入に関する質問にすべて答えてもらうためには、安心して答えられるような質問にすることが大切です。だからこそ、アンケートを書くときに回答者を把握していることが不可欠なのです。ターゲット市場の収入レベルが一定の範囲を超えないことがわかっているなら、その範囲で選択肢を用意するようにしましょう。それには、バイヤーペルソナを参考にすると便利です。製品・サービスを購入してくれそうな人をターゲットにして、関連性の高い質問を作成できるようになります。
収入を尋ねる質問は、明確かつ直接的で理解しやすい質問にします。復読しないと理解できないような質問は避けましょう。回答者は、概してアンケートを早く済ませたいものです。質問がわかりやすければ、すばやく正直に回答でき、早くアンケートが完了します。
収入を尋ねる質問は、明確で直接的であることが大切ですが、収入に関連しているが直接言及はしない質問と混ぜるのも効果的な方法です。収入そのものを尋ねる質問を続けてすると、回答者が、たくさんの個人情報を明かすよう求められている気になり、ためらう可能性があります。教育水準について聞く質問を挟むと、年収はわからなくても相関するデータが得られ、実用的な洞察につながります。
収入を尋ねる質問を作成するときは、正確な回答が得られるように、明確な文を書きましょう。たとえば、「あなたのパートナーは1年にいくら稼いでいますか」と聞くより、「世帯の年間収入を教えてください」とした方が適切です。
質問に使用した言葉が、すべて回答者に理解されるとは想定しないようにしましょう。混乱を防ぐため、使用した言葉を説明します。たとえば、世帯収入と個人収入は異なる概念ですが、回答者は混同する可能性があります。その場合、誤った回答につながり、アンケート結果の全体的な評価に影響する可能性があります。
回答者を安心させるためには、誠実な姿勢を示す必要があります。収入のようなデリケートな話題について聞くのはなぜかを説明しましょう。アンケートの目的を最初から明確にすれば、回答者がすべての質問に正直に答えてくれる可能性は高くなります。
デリケートな質問には、わかりやすい回答を用意しましょう。金額の範囲を円単位で示した選択肢を提示します。そうすれば、回答者は、正確な金額を明かさなくてすみます。たとえば、「年収を教えてください」という質問には、次のような選択肢を用意します。
下限と上限は、それぞれ最初と最後の選択肢を表します。回答者に、自分の収入は最低だと思わせないように、ゼロから始まる範囲を最初の選択肢に設定します。たとえば、「0~300万円」などです。
収入を尋ねる質問に安心して答えてもらうには、「答えたくない」という選択肢を用意するのが一番です。この質問が無回答になっても、アンケート全体から離脱されるよりはまだ良いですよね。多くの回答者が、この質問で「答えたくない」を選択しながら残りの質問には回答した場合は、この質問の言い回しに改善の余地があると考えましょう。
収入について聞く方法はいろいろあります。以下に、アンケートで「あなたの収入水準は?」と聞く質問の例をご紹介します。なぜこのような質問をするのか、回答がどのように事業に役立つのかもご説明します。
1. 昨年のあなたの収入に最も近いのは次のうちどれですか。
金額の範囲を選択肢として提示すれば、回答者は、収入の実際の金額を明かさずに答えることができます。また、結果を効果的に評価できるという利点もあります。企業にとって、顧客基盤を整理する方法にもなり得ます。
2. 世帯収入を教えてください。
世帯収入を尋ねることで、その家に住む各人の収入を尋ねる必要がなくなります。また、世帯収入には年金や配当金、社会保障給付金なども含まれるため、回答者の世帯の総収入をより的確に把握できます。
3. 給料以外の収入がありますか。
この質問は、質問2と組み合わせて使用します。この質問に答えてもらうことで、回答者に給料以外の収入源があるかどうかを把握できます。総収入にどのような収入が含まれているかを具体的に調べ、デモグラフィック属性を細かく整理したいときは、4~7のような質問を追加します。
4. 過去1年間に養育費を受け取りましたか。
これは、回答者の婚姻状況をさりげなく聞き出す質問です。養育費は、一時的な収入源となることがあります。世帯収入に養育費が含まれているかどうかは、企業が考慮に入れるべき重要な情報と言えます。
5. 過去1年間に社会保障給付金または就業不能給付金を受け取りましたか。
どのような種類の収入源があるかを具体的に知るだけでなく、有益なデモグラフィック情報も入手できます。社会保障に関する質問では、年齢について知ることができます。顧客基盤が若いのか、高齢なのかを知れば、より関連性の高いコミュニケーション方法を選ぶことができます。
6. 過去1年間に子供のための金銭的援助を受けましたか。
この質問からは、回答者に未成年の子どもがいるかどうかがわかります。回答者の何パーセントに子どもがいるかは、企業にとって有益な情報です。子どもと親のニーズに応える製品やサービスは数多く存在します。
7. 同居していない人から、家賃や光熱費の支払いを含む金銭的贈与を受けたことはありますか。
これも、回答者の個人収入と世帯収入を区別する方法です。このような具体的な質問をすることで、回答者の収入の内訳が明らかになります。年間世帯収入と個人収入の関係を知るのに役立ちます。
8. 収入源をすべて挙げてください。
これは、回答者に答えを入力してもらう自由形式の質問で、アンケートから抜け落ちた情報を拾える場合があります。結果を効率的に評価したいなら、ラジオボタン・チェックボックス・ドロップダウンリストなどを使って複数選択肢を用意することもできます。
ここでご紹介した収入を尋ねる質問の例は、デモグラフィック属性について聞くデリケートなアンケート質問の一部にすぎません。多くの人にとってデリケートな質問としては、人種・宗教・性的指向・健康に関連するものが挙げられます。他のデモグラフィックデータの収集について、詳細をご確認ください。デモグラフィックアンケートは、ターゲット層の理解に役立ちます。便利なデモグラフィック アンケート テンプレートを使って次回のアンケートを作成し、デモグラフィックデータの収集方法を学びましょう。
世帯収入を尋ねる質問を作成するときは、回答者のアイデンティティを理解できるような工夫が必要です。ターゲット層を知り、関連性の高い明瞭な言い回しと、適切な範囲で定義した選択肢を使用して正確な指示を与えれば、回答者を安心させて正直に回答してもらうことができます。これらの役立つアンケートのヒントを参考にして、ビジネスに利用できる顧客のデモグラフィック属性を収集しましょう。SurveyMonkeyの無料アカウントに登録して次回のアンケートを作成しましょう!
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