ジェンダー平等アンケートを正しく作成すべき理由

ジェンダー平等アンケートを実施するつもりなら、成功させるための準備が大切です。

ジェンダー平等は長年にわたって議論されてきた問題であり、今日、その重要性はかつてないほど高まっています。ここでは、ジェンダー平等アンケートを取り上げ、質の高いデータが得られる質問の書き方をご紹介します。

歴史的には、女性と男性が等しい権利・資源・機会・保護を持つこと、受けることを意味しました。当初、ジェンダー不平等と言った場合には、女性が不利を被ることを指したため、ジェンダー平等の中心的な理念は女性の地位を向上させることでした。

今日、ジェンダーという言葉はもっと広い範囲を網羅するものとして理解されています。男女だけではなく、ジェンダーレス・バイジェンダー・ノンバイナリー・トランスジェンダーなど、さまざまな解釈があります。私たちは、このような変化に応じてジェンダー平等の定義を拡張し、あらゆるジェンダーの人を平等に扱うことを目指さなければなりません。

職場でジェンダー平等アンケートを行うと、従業員の中にジェンダーに関連する差別を経験した人がいるかどうかがわかります。アンケートには、差別、給与に対する満足度、昇進機会、研修・能力開発の機会、勤務年数、関連するデモグラフィック情報などの質問を含めます。

ジェンダー平等アンケートを実施する際、回答者のプライバシーはとても重要です。アンケート結果を誰が見るのか、データが何に使われるのか、データがどのように保護されるか(匿名性、集計データでのレポート、保管方法、保管期間)をアンケートの冒頭にはっきりと記載してください。

ジェンダー平等がテーマならジェンダーに関するデータが必須であることは自明のように思えるかもしれませんが、このような詳細を明らかにすれば、会社でのジェンダー平等の実態を理解するうえでジェンダーに関する情報が欠かせないことを従業員に確実に理解してもらえます。

アンケート結果を誰かと共有する予定があるなら、アンケートを実施する人が回答者のデータから個人を特定することが可能かどうか、データの機密が保持されるかどうかを説明しましょう。

ユーザー数が1700万人を超えるSurveyMonkeyは、世界をリードするアンケートソフトウェアです。各種プランと機能の中からニーズに合うものをお選びいただけます。

ジェンダー平等アンケートに使用できる質問のタイプはいくつかあります。いろいろな形式の質問を混ぜると、回答者が飽きず、有益で実用的なデータを収集することができます。

選択回答形式の質問では、回答となる選択肢をいくつか用意します。複数選択肢の質問はその一例です。定量化できるデータが手に入るので、分析やグラフの作成が簡単です。

自由形式の質問では、回答者に自分の言葉で回答を記入してもらいます。記入欄となるテキストボックスを用意します。回答は、テキスト分析で分析するか、手動で読みます。質的なデータが手に入るという点で貴重ですが、分析が大変なので数は抑えるようにしましょう。

例としては、「会社でのジェンダー平等の実態についてどう思いますか」というような質問が挙げられます。

評価スケールの質問では、回答の選択肢として数値の範囲を提示し、自分の考えに該当する数値を選んでもらいます。

たとえば、「会社でのジェンダー平等のレベルを1~10で評価してください」というような質問です。

ジェンダー平等について聞く場合、インクルーシブであることが不可欠です。選択肢が「男性」と「女性」だけ、というのは過去の話です。念頭に常にDEIポリシーを置きましょう。ジェンダー平等について調査するときの目標は、組織内に差別があるかを調べ、ジェンダー平等に向けて対策を講じることでしょう。状況を真に理解するためには、あらゆるジェンダーの存在を認めながらも、選択肢が多すぎない(回答者をうんざりさせない)形でアンケートを作成しなければなりません。

ジェンダー平等アンケートの重要性と使用できる質問タイプがわかったところで、ベストプラクティスのためのガイダンスをご紹介しましょう。

「該当しない」・「その他」というような選択肢を用意して質問をスキップできるようにしないと、回答者が途中でアンケートから脱落してしまう可能性があります。回答率が低下すると、結果の有効性に影響します。回答者が脱落せずに回答を続けた場合でも、早く終わらせようとして選択肢をいい加減に選んだり、嘘の答えを書いたりするかもしれず、いずれにしろ結果に歪みが生じます。

ジェンダーはデリケートな話題でしょうか。はい、非常にデリケートです。ジェンダー平等アンケートに欠かせない情報でしょうか。ええ、絶対に欠かせません。調査に関連するデータを手に入れるために必要なら、怖がらずに質問しましょう。

質問文を書くときは、バイアスや偏見が混じらないように注意して言葉を選びましょう。回答者が安心して正直に答えられるようにすることが大切です。

ジェンダー平等アンケートの対象者について考えましょう。対象には、組織のあらゆるレベル・職務・役職の従業員を含めることが大切です。回答者が初級社員・中級社員・初級管理職・中間管理職・上級管理職・重役のどれなのかを調べるための質問を加えます。国際的な組織の場合は対象とする国も決めることになりますが、これは各国の個人情報保護法に左右されます。特定の国の従業員がアンケートに参加できるかどうかについては、リーガル部門にアドバイスをもらいましょう。

この情報は、さまざまな従業員グループが会社でのジェンダー平等をどのように見ているかに関して、さらなる洞察を与えてくれます。

質問することを恐れないようにと言ったばかりですが、質問には条件があります。それは、アンケート目標の達成に必要な質問であることです。ジェンダー平等アンケートを使って調べたいものが、会社におけるジェンダー平等について従業員がどう感じているかであれば、従業員のジェンダーについて聞くことは重要です。では、性的指向について聞く必要はあるでしょうか。ありませんね。婚姻状況について聞く必要はあるでしょうか。おそらくないでしょう。もし、何らかの理由で聞く必要があるなら、オプトアウトの選択肢を用意してください。

すでに触れましたが、ジェンダーは「男性」と「女性」だけではありません。ジェンダーについて聞くなら、インクルーシブな形で聞きましょう。しかし現実的には、ジェンダーの種類をすべてリストすることはできない場合もあります。多すぎず少なすぎない選択肢を用意し、その他の回答も記入できるようにテキストボックスを加えましょう。

アンケートで従業員を指すときは、「彼」や「彼女」ではなく「従業員」を使います。

あなたのジェンダーを教えてください。

  • 女性
  • 男性
  • ノンバイナリー
  • 自分で記述する(自由記入欄を用意)

現在の職務レベルは次のどれに該当しますか。

  • 初級社員
  • 中級社員
  • 初級管理職
  • 中間管理職
  • 重役

この会社での勤務年数を教えてください。

  • 0~2年
  • 3~5年
  • 6~8年
  • 9~12年
  • 12年以上

この会社ではすべてのジェンダーの従業員が平等に扱われていると思いますか。

  • はい
  • 同意しない
  • わからない

すべてのジェンダーの従業員が平等に扱われていないと思う領域はありますか。

(自由記入欄)

次の文は会社にどの程度当てはまると思いますか。

従業員のパフォーマンスだけを基準に昇進が決まる

  • 大いに当てはまる
  • かなり当てはまる
  • まあまあ当てはまる
  • あまり当てはまらない
  • まったく当てはまらない

あなたの組織で、シスジェンダー以外の従業員に与えられる昇進機会はシスジェンダーの従業員より多いと思いますか、少ないと思いますか、同等だと思いますか。(シスジェンダーとは、性自認と生まれ持った性別が一致している人を指します。)

  • すべてのジェンダーに同等の機会が与えられている
  • 他のジェンダーに与えられている機会の方が多い
  • 他のジェンダーに与えられている機会の方が少ない

昇給・昇進・重要な任務を与えられなかったのは自分のジェンダーが関係していると思ったことはありますか。

  • はい
  • 同意しない

詳細を教えていただける場合は下の欄にご記入ください。

(テキストボックスを挿入)

会社でジェンダー不平等を経験したことはありますか。

  • はい
  • 同意しない

詳細を教えていただける場合は下の欄にご記入ください。

(テキストボックスを挿入)

正しく作成したジェンダー平等アンケートは、会社に実用的なデータをもたらしてくれます。慎重に質問を作成し、バイアスのないインクルーシブな言葉遣いを心がけましょう。ジェンダー平等アンケートの作成を始めるには、SurveyMonkeyにご登録ください。アンケートの作成と配信に必要なツールが揃っているだけでなく、結果の分析もお手伝いします!各種プランの中からニーズに合ったものをお選びいただけます。