概要バリアフリー上映に関するアンケート調査を実施します。
視覚や聴覚に障害がある方々が映像を視聴する際に必要な“情報保障”が付与される機会は増えてきました。しかし、その情報保障に対し、障害当事者がどのような意見を持っているのかを問う、アンケート調査を駆使した検証は十分に行われてきませんでした。本事業では、全国の障害当事者が回答可能なアンケートを実施することで、情報保障の質的向上や課題把握を目指します。本企画の主な意図は主に2つです。
- 障害当事者の方々が、映像の視聴環境にもっと意見を言えたり、批評し合えるような空間を作る
- 撮影や照明、編集などに映画賞があるのだから、優れた情報保障(オーディオ・ディスクリプションやバリアフリー字幕)にも光が当たるよう、映画賞を設けられないか議論する
回答者の対象・障害当事者や一般視聴者、情報保障制作者、日本語が第一言語ではない方など、どなたでもご回答いただけます。
対象の映画
- 2024年以前に劇場公開された映画(劇場公開作品のみで配信は対象外)
- 邦画と洋画は問わない
- 情報保障の言語は、日本語のみを対象とする(英語字幕等は今回対象外)
アンケート結果の活用方法以下4名の有識者・映画関係者の方に、アンケート結果を受けて、コメントまたは寄稿いただきます。
- 石井健介さん(ブラインド・コミニュケーター)
- 今村彩子さん(映画監督・ろう者)
- 日本映像翻訳アカデミー(JVTA)・筆谷信昭さん(取締役)
- 牧野麻奈絵(東京大学先端科学技術研究センター 当事者研究分野熊谷研究室 ユーザーリサーチャー)
調査結果はオンラインで公開し、2026年春に実施予定のシンポジウムにて、顕在化した課題を議論します。ユニバーサルな上映環境構築に向けて、映画を鑑賞する皆さんのご意見が必要です。ご協力よろしくお願いいたします。
回答期間2025年10月7日から2月28日まで(予定)
主催:一般社団法人Japanese Film Project
調査票作成・分析等:歌川達人(JFP代表理事・東京大学大学院)
事務局・調査アシスタント:大塚大輔、鈴木未来
助成:公益財団法人東京都歴史文化財団 アーツカウンシル東京 [東京芸術文化創造発信助成 芸術創造環境の向上に資する事業]