パートⅠ:会社の概要ならびに同社が公表している財務諸表およびサステナビリティ情報
あなたは、エレクトロニクス用・産業用セラミックスおよび電子部品を開発・製造・販売している東日本マテリアル株式会社(以下、東日本マテリアル)の株式に投資すべきかどうか、また、どの程度投資するかを検討しています。
東日本マテリアルは東京都に本社を置く創業50年の企業です。同社は、東京証券取引所に加え、2000年以降、ロンドン証券取引所、シンガポール証券取引所に株式を上場しています。東日本マテリアルは回路・機構部品を製造・販売する企業で、特に省エネ、通信関連等向けセラミック基板で世界クラスの実績を有しています。近年、高付加価値商品を積極的に投入するとともに、電気自動車(EV)向けを中心に、新興国やEU等の高い成長が見込まれる海外市場の開拓に取り組んできた結果として、東日本マテリアルの業績は過去5年間、安定的かつ堅調に推移しています。同社は数年先の市場を見据えて先行して新製品の開発および設備投資を積極的に行っていますが、世界各国におけるEVを巡る市場環境の変化や政策・規制の変更、および景気の減速や消費の低迷により、同社の経営成績・財政状態は影響を受ける可能性があります。
あなたは、東日本マテリアルの2019年度から2023年度(決算日はそれぞれ12月31日)までの連結財務諸表(資料Aおよび資料B)および同社が公表している2023年度のサステナビリティ情報(資料Cおよび資料D)を利用して、投資に関する評価・判断をしようとしています。なお、ここでは提示していませんが、連結財務諸表(資料Aおよび資料B)に対する監査報告書では無限定適正意見が表明されています。なお、東日本マテリアルの事業は単一のセグメントからなるため、セグメント情報は掲載していません。
資料Aから資料Dに基づいて、以下の設問1から設問6に回答してください。